裏切りの戦士たち ページ2
セイバー｢なんで......貴様......ッ！｣
春｢ルーラーは特に自我が強く、俺を頼ってくれた。俺を愛してくれた。お前らみたいな失敗作を愛するより、俺はアイツを愛することを決めたんだよ。なあ、この状況で裏切りはどちらだと思う？｣
セイバー｢貴様に決まっているッ！！！この私が失敗作と断言するか！？人間がァ！！！｣
春｢俺も神になったよ。マシュたちのおかげで、お前は脆くなった。さあ、奈落へ落ちろ。｣
セイバー｢ッ...！貴様...絶対に殺す！！！いつか殺してやる！！！｣
例え本体ではなくとも......ルーラーだけが、唯一俺を愛してくれた。俺はそんなAを裏切りたくない、共に生きたい。
そのために自らの戦力を削ぎ落とす。......否、もうアレは味方じゃない。ルーラーを不要物と判断し、この世界ごと壊そうとしている。
マシュ｢先輩、オベロンさん！｣
ヴォーティガーン｢マスターなら無事だよ。......春、何故俺たちを助けた？お前にとって得することは何も、｣
春｢あるよ。俺の大切な人が殺されるのは...見ていられない。人を苦しめると言いながら、同時に愛してしまった神を唯一愛する人間として、俺はどんな手を使ってでも、あの人を守りたいんだ。｣
ビースト候補にありながら、ビーストであることを心から拒絶し、それでも幼体としての成長を続ける女神A。あの人を救うには、やはり...
春｢半神を殺してでも...｣
ヴォーティガーン｢......｣
春｢......今は、やらないよ。状況が変わったからね。Aの判断でこれからの事が決まる。ああ、今逃げてくれたって構わないさ。偶然カルデアへ転移されましたって言い訳をするから、｣
ホームズ｢いや、特異点修復は我々の仕事でもある。｣
紙屋｢ホームズ...！｣
ホームズ｢すまない、出遅れてしまった。春、君に問いたいことがある。君には微かな焦りが見えるが、我々以外にも恐れるべき敵がいるというところかな？｣
春｢ああ...この遊廓都市には、少なからず反感を持つ者たちもいる。特に女はその想いが強いんだ。産まれたときからそういうものだと定められた生物であるほど、意外と厄介なものなんだよ。放火の危険性がかなり高い。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年12月26日 18時
