終わりを告げる女の声 ページ39
アルターエゴ「我ら八つの命、ここに。」
女神「......この半神を捨てます。索敵から逃れた三人の英霊を殺してきなさい。」
ブリテンのように大きな穴、でも底は見える。寿命を全うした人たちと、ゴミ。
女神「間違いなく死ぬだろうから...先に言っておくわね。勝手に絶望した私の半神。あなたね、ずっと幻術に思い通りに操られてたのよ。あんなに気持ちよく声を上げている横で、春は本当に酒しか呑んでいなかった。」
「...え?」
女神「孕んだのは本当よ。五人目があなたに美味しい薬を飲ませたんだから、勝手に孕むのは当たり前。それじゃ、せいぜい魔獣を産んで使命を全うしなさいな。」
「待って...嫌...だ、だれか」
飛べばいいのに、羽は現れなかった。狐にも何にもなれなかった。
「(死ぬ)」
そう時間もかからないうちに、私の全身は底に叩き落とされた。
「......しんで、ない。生きなきゃ...生きたいよ...」
オベロン「マスター!」
「産みたくない、産みたくない、産みたくない...ヴぉぇッ...」
吐き出したゲロの中から、変なものが動き始める。これから何度も吐き出す。何も考えられないまま吐き出してしまう。
オベロン「...そんな。マスター!もう少し耐えられるか!?モルガンがまだ土産を残してくれていた!このまま上に上がれば、モルガンの魔術に助けられた藤丸、マシュ、ウツリ、キリシュタリア...それからサンソンに会える!」
「役立たずでごめんなさい...よがっていません...あなたの男で気持ち良くなってない...私は一度も、そんなことはしてない...許してください...!」
オベロン「...先に魔獣を掃討しないと。マスター、僕が戻るまで正気を取り戻せ。保ってくれ。すぐに終わらせてくる。」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年12月23日 14時