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花魁 ページ33

「荊軻、どうしよう...!」

荊軻「通信は?」

「カルデアとも、他の皆ともできない...途絶されている!」

荊軻「マスター狙いか...このまま走って合流する!一度作戦を立て直して...」

春「無駄に決まってるだろ。遊女、荊軻を殺せ。」

荊軻「...!」

英霊はむやみに人を殺せない。特に荊軻という立派な者なんかが相手なら、それはなおさら不可能だ。例え自身が殺されようと、本当に躊躇するぐらい。

「荊軻...荊軻!!!」

春「......その辺の店に売るか。というかお前、なんで喋れてるの?」

「ああ...荊軻...いかないで...!」

後はこの情けないマスターだ。自分が狙われてるとなると、途端に何もかも分からなくなるような役立たず。

春「よかったなぁ、いい女将さんに恵まれて。働く女が少ないような店だから、実質お前が花魁みたいなものだ。女神様のものになれる日も近いだろうよ。」

「やめて!!!私は...!」

春「...まあ、明日には食えるように仕上げるんだけどな。こんな分かりやすい罠に引っ掛かって、マジでカルデアもバカだろ。おとなしくコイツだけ捧げれば、自分達は死なないってのにさァ!!!」

「カハッ......!?」

何度も殴れば、あっという間に堕ちる。ごめんなさいと、ごめんなさいと、何度も謝るような

「......」

春「......お前、マジで変わったんだな。まあいいや。女神様も言ってただろ?お前の人生は誰かに決められたもの、自分では何も決められないんだって。遊女、連れていけ。後の退屈な英霊どもも仕留めてくる。」

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作者名:琲世 | 作成日時:2021年12月23日 14時

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