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バーヴァン・シー「あ...守護者様...」
「...」
バーヴァン・シー「ごめんなさい、ごめんなさいっ...!」
「謝る必要がありますか?私はまだ、妖精騎士トリスタンに何もされていません。守護者として振る舞ってほしいのなら、今この場でそうしますけど。」
バーヴァン・シー「えっ...?」
「今この子の悪口をしたヤツは、全員皆殺しだって言ってるんだよ。この場を用意したムリアンも同罪、どうせならこの島そのものを滅ぼしてやろうか?」
私がそう投げ掛けると、彼らの口は一瞬で閉じる。
バーヴァン・シー「...吸血鬼ということは、事実です。」
「でも偽りの罪を着せられた。私は君のような純粋な妖精に出会えたことを、心より嬉しく思います。その妖精の誇りを汚されたのです。私、指先一つで皆さんを殺せますよ?天井には無数の銃を配置済みですし、生きているうちに百発以上は食い込むものかと予想します。」
ベリル「......お前さん、そんな性格だっけ。」
「どうでしょう。死を恐れるのなら、以降は下級妖精への侮辱を禁じさせていただきます。私は皆様の悪意を知り、皆様の行いを知る。故に知りなさい。今後、妖精騎士トリスタンを殺した者。この私の手で死よりも恐ろしい地獄へ叩き落とします。」
バーヴァン・シーは涙を流す。彼女は今まで誰にも庇ってもらえなかった、誰にも味方されることがなかった。......モルガンは多分、そんな彼女を唯一庇った...
「今のうちにお帰りください、妖精騎士トリスタン。私はモルガンと敵対しますが、モルガンの優しさとあなたの優しさを知っている。どうか、それだけはお忘れずに。」
妖精騎士トリスタン「...ありがとう、守護者様。」
「共に生きる者として、当たり前のことをしたまでですよ。」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年12月21日 0時