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踊ってからウェールズの森に戻って、皆が残してくれたものを食べて...ようやく少しだけ前に進めた気がした。
でも、オベロンとの会話はずっと忘れられない。すべてを奪ってでも、私を助けたかったって...あの言葉の意味が分からなかった。
話から察するに、私と彼は初対面。なら彼が私を助けようとする理由はない。だって...そういう関係だし。
オベロン「ティターニアをね、探しているんだ。」
「...!」
夜中、彼らが二人きりで話しているのを耳にした。彼がティターニアを探していると、そう聞いて驚いた。
実は半分冗談じゃないのかなって、そう思ってたから。あの人が本気で探していたなんて。
「(......ううん、もう隣にいるか。)」
ブランカはオベロンを愛している。私は彼を好きになってしまいそうなだけで、所詮はティターニアの代わり。私の心はまだ揺らいでいるだけだ。
オベロン「彼女は創作の妖精だ。物語の中でしか許されない存在......だけど、君たちの中にいたなんてね。」
「(ちょっと、寝ようかな。)」
少し遠くで寝ることにした。今夜の情報収集には付き合えない気になってしまった。
小さな狐になって眠る。ゆっくりと眠る。
ああ...これが一番楽だ。
オベロン「Aはいつか、心の底から僕のことを愛してくれそうな気がするんだよ。......いや、サンソンに怒られることになっても......僕は彼女に愛されてみたい。」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年12月19日 21時