グロスター ページ11
「間に合ってよかっ、たぁ...!」
キリシュタリア「オベロンにA...その馬車はどうしたんだい?」
「何も知らない私からしたら、後ろで燃えてる建物のことが気になりますけどね!皆様を乗せれるよう、とびっきりの馬車をお借りしました!トリスタンさんは!?」
藤丸「......」
「......わかりました。さあ、早く乗ってください。事情は後からお聞かせ願えれば、それでいいです。」
オーロラに無理を言って馬車を借りた。その過程を説明して、すごい怒られた。私の身を案じてのことだったから、すごく嬉しかった。
オーロラさんはこの事は女王に報告すると言ってたけれど、その詳細までは分からないということで通してくれる。あの手配書みたいなものも、しばらくは取り払ってくれるらしい。
「この先のグロスターで、名なしの森から連れてこられた、鉄で武装した妖精が出品されるそうです。レッドラ・ビット、水を。」
レッドラ・ビット「ヒヒン!ありがとうございます!」
「よく走りながら飲めますね...グロスターでは毎日のようにオークションが行われています。しかも鉄で武装した妖精なんて、彼らにとっては面白そうだと寄ってくるでしょう。彼らの流行具合から考えるに、明日には出品されるかと。」
ダ・ヴィンチ「でかした!さっすがAだね!」
「いえ、オベロンとブランカのおかげです。私は彼らの荷物運び程度の存在ですから、あまり役に立ってるとは...」
オベロン「そうかい?君が顔を見せてくれたおかげで、オーロラはとびっきりの馬車を貸してくれたじゃないか。」
「そ、それはそうですが...!とにかく、今はそちらのことをお聞かせください!ね!?」
求められることに慣れなくて、つい話を逸らした。でもそのおかげで、彼らはこの期間に何を得たのかを話してくれた。
何度も起きる厄災、モース、人間社会を真似した妖精たちの生活、ソールズベリーの反乱軍、ロンディニウムの円卓軍、そして妖精騎士たち。
なら、私たちから説明できるのはモルガンの目的のみ。
「モルガンは汎人類史へ攻撃するため、この2000年を生き延びてきました。地球全土の妖精郷化のためです。このまま放置すれば、何れは私たちの世界も消え失せる。そのためにも、私たちはモルガンを倒さなければならないのです。」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年12月19日 21時