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＿＿＿＿＿＿微小特異点
ここは、マスター・小鳥遊Aの深層心理も何故か反映された世界。何でだよ。
ダ・ヴィンチいわく、彼女と深く繋がった現在の状態では、聖杯が映す世界も結果的にこうなるという。
ダ・ヴィンチ｢つまり失敗だね！辺り一面真っ黒だし！そもそも特異点じゃない！｣
マシュ｢......待ってください。これ、今の先輩の深層心理とリンクしてる可能性は！？｣
ダ・ヴィンチ｢100！｣
マシュ｢よし！これ採用しましょう！｣
高杉晋作｢採用すんの！？｣
真っ黒。しかし誰かをそこに引き込むわけでもなく、心の中の彼女はただ私たちを見ているだけ。
？｢............｣
ダ・ヴィンチ｢こんな状況でも、私たちを見守りたいって気持ちは変わらないんだね...優しすぎるよ、君は。｣
天草四郎｢かなり泥だらけ...あれ、聖杯掴んでません！？こっそり私のものにしようと思ったのに...！｣
ダ・ヴィンチ｢こーら。これはいわゆる深夜テンションのノリで始めた、Aちゃんのメンタル回復会だよ？そういう邪な考えは捨て置こうねー。｣
天草四郎｢はーい...｣
？｢............まもる。｣
天草四郎｢...護る、ね。人も英霊も、聖杯も護る最強の守護者ですか？｣
ダ・ヴィンチ｢今は放っておこう。大丈夫、ここはあくまで彼女の深層心理が写された世界だ。本物に近い偽の世界だから、彼女の心に影響は...ないよね？｣
黒い泥は、ずっと捧げられた聖杯を掴んでいる。誰にも渡さないよう、ずっと。
渡さない、護る、渡さない、護る。その二つの言葉を交互に繰り返しながら。
｢......？｣
小鳥遊尊子｢マスター？｣
｢なんだか...心がね、ぎゅってするの。尊子さん、部屋から絶対に離れないで。寂しいよ。｣
小鳥遊尊子｢......マスター、私はただのしもべに過ぎません。ですが、マスターが望むのなら傍にいましょう。私なんかで本当によろしいのなら、ですが。｣
｢誰でもいい。みんな大切だから、誰かにいてもらえるだけで安心するの。｣
小鳥遊尊子｢あら...ふふっ、そんなに歳上を口説いちゃって。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年12月18日 10時
