検索窓
今日:14 hit、昨日:10 hit、合計:345 hit

. ページ44

とても楽しい。それが私の人生を支える、一つの感情。他愛もない話をするだけで、人生が彩られていく。

睦実「ああ、希佐は二年生になってる。俺とフミは......留年することにした。」

白田「留年!?だからユニヴェールの三年だとか名乗って...」

高科「俺たちが自ら選んだ道だ。考えてみりゃ、あの大騒動の後じゃ学業もままならなかっただろ?その欠落した部分を完全に埋めるため、ほとんどは留年という選択肢を取った。オニキスの例のリーダーは、家を継ぐために早々に卒業したけどさ。」

百無「僕はウツリの分まで猛特訓ですよ。土下座して感謝されてもいいぐらいにね。」

......この空っぽの部分は、なんだろう。

「......また恋心、かぁ。」

サンソン「A?」

「私、ずっと君の事を愛している。今も変わらない。でも......またキリシュタリアに恋しちゃってるみたい。」

サンソン「......」

「バカだよね。もう叶わないのに、シャルルと結婚したのに...」

サンソン「いいんだよ。A、彼に一度告白してみるといい。これは僕の持論だけど、彼なら君の告白を断ってくれると思う。彼が断ることで、君の気持ちも晴れるんだろう?」

「そうだと思うけど...嫉妬しない?」

サンソン「してるよ。ずっと昔から、もう誰の目にも触れてほしくないってぐらいに。そんな暗い気持ちを抑えてくれる君の笑顔のためなら、僕は他者への告白も受け入れるよ。......相手が受け入れたのなら、話は別だけどね。」

「こ、こわっ...でもありがとう。また彼に出会えたら、今度は告白してみるよ。その時すごく泣きそうだけどね。あの時叶わなかった恋が、実は叶っちゃうかもみたいになったら。」

サンソン「......もし」

「ん?」

サンソン「もし僕が消えて、君が他者と結婚して...また僕がこの世界に呼ばれた時は、男を殺してでも君を攫って、遠くまで連れていく。」

『はいそこ!!!ギリシャの地で暗い恋バナは控えろ!!!』

サンソン「僕はフランス人なんで。」

『どの人種もギリシャじゃあっという間にあの世だからな!?断言する!昔のギリシャはマジで地獄!!!』

「すごいな...断言しちゃってるよ。」

不在の怪物、荒廃の大迷宮→←43



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:琲世 | 作成日時:2021年11月15日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。