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アストライア「半神が妹?」

女神「そうよ。でもあの子ったら、あろうことか敵と行動を共にして......多分洗脳されてるわね。私、その事実に耐えられないの。公平な天秤の女神様、どうか敵の手から私の妹を取り返してくれる?もちろん気絶させて構わないわ。そちらの方が好都合だもの♪」

......私の予想通りでした。彼女の言うことは間違いで、この件は間違いなくオリュンポスに咎められる。

どちら側にも加担しないと言った私に、オリュンポス側に加担するよう仕組んだ女。オリュンポス十二神も彼女を罰することでしょう。

この手の誓いは絶対に守らなければならない。それが神の決まり事なのです。

「.........」

あの腐った存在に近付けさせてはならないと思った。でも......

アストライア「行くのですね。あの書物の通り、神の試練を越えて。」

「死ぬ訳じゃない。」

アストライア「近いうちに現実になるのですよ?」

「無理やり延命させればいいだけの話だよ。アストライア、私に何を伝えたいの?」

どうやら彼女は、私が思うより強い子だったらしい。生き抜くと、そう断言できるほどに。

アストライア「あの神に勝つには、貴女は自ら死の道を辿らなければならない。死を目前にして初めて、ようやくあの女神と対等になる権利が与えられる。もう鳥籠の中で泣きたくないなら、あの女神に同情されたくないなら......十二神が恐れた試練を乗り越えなさい。」

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作者名:琲世 | 作成日時:2021年11月15日 9時

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