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紙屋「終わったぞ。もう大丈夫だ。」

「君たちにばかり無理をさせてごめんね...」

紙屋「いいんだよ。ありがとうな、信長。」

織田信長「礼には及ばんさ。...ほう?あれが神霊カイニスとやらか。もう目も見えぬ無様な姿ではないか。」

カイニス「____ッ」

「...あ」

礼を言わなくては。あの時、私に力を貸してくれてありがとうって。

「カイニス...」

カイニス「近付くな!!!」

「......一つ、言わせて。それから聞かせて。あの時、私を助けてくれてありがとう。それから...どうしてキリシュタリアは、あの時私を連れていかなかったの?どうして私を助けてくれたの?」

サンソン「...!?」

カイニス「...夢の中じゃ...手出しも...できない、だろ...」

言っても聞いても何も変わらなかった。でも、彼の言葉を聞いて少し安心した自分がいる。

...このまま殺されていいのかな。だって彼は、私のことを本気で助けてくれて...

シャルロット「...?何かが...来るような...」

?「殺されるのは困る。彼にはまだ利用価値があるのだから。まことに済まないが、死に絶えるのは君たちの方だ、カルデア。」

考えている間、懐かしい声が聞こえた。

歓喜に満ち、同時に悲しみが満ちた。どうして彼がこの場に来てしまったのか、どうして彼が私たちを殺すのか。目的はわかっても...悲しいものは悲しかった。

「......キリキリ、なの?」

キリシュタリア「久しぶりだね、A。君と最後に会ったのは...例の異世界で、君が闇の中へ堕ちそうになった時か。あの時は君の喪失に耐えられなかったんだ。手に入らずとも、誰かの中で永遠に眠りについてしまうぐらいなら...せめて夢の中であれば、”二回”のうちには入らない。君を愛しているからこそ、私は君を助けた。」

「...」

この大西洋異聞帯を任されたマスターであり、クリプターの一人キリシュタリア・ヴォーダイム。

感情に鈍かった私の、初恋の人。

「...えッ!?」

?「キリシュタリア様、女を捕まえました。」

キリシュタリア「そこから決して動くな。これ以上、彼女の体を傷物にしてはいけない。」

.→←流星の如く煌めかん



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作者名:琲世 | 作成日時:2021年11月15日 9時

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