焚き火に当たって、穏やかに昔話 ページ2
プロフェッサー「...あの人、本当に病人ですか?私たちが思うより元気すぎません?もう夜ですから、遠くまで行かないようにしてくださいねー。」
藤丸「五年も眠っていたから、かな。久しぶりの外の景色が、とても美しいって思えるんだろうね。もちろん俺たちもそう思うけど、Aだけスケールが違うし。サンソンは変なところで落ち込まないように。」
サンソン「外だと独占欲働かないし...Aに容易に逃げられるし...」
紙屋「そして臭い。」
サンソン「人の営みを臭い呼ばわりするな!!!」
紙屋「普通はそうだろ。知らないけど。」
シャルロット「...ティミさんは大丈夫でしょうか。シャドウ・ボーダーは確かに快適ですが、見慣れない光景で戸惑ってたりとか...」
紙屋「それは心配ないってさ。そこら辺の少年みたいに、見たことのないものに目を輝かせてるって。それからかろうじてカルデアからメッセージが一つだけ送られてきたんだが...」
マシュ「ほ、本当ですか!?」
紙屋「次に無理をしたら殺すって。」
マシュ「アスクレピオスさんから...ですね。」
紙屋「でも今回の事は不問とするってさ。人の命を救わないより救う方が、僕のマスターとして相応しいって。Aはやりすぎだから、どのみち説教確定だけど。」
マシュ「ですよね...」
イアソン「...」
イアソン「なーに、しょぼくれてんだよ。」
「イアソン?寝たんじゃないの?」
イアソン「無理にはしゃぐ女の背中を見て、黙って眠れると思ったか?」
「非情な人だと思ってた。」
イアソン「正直すぎると嫌われるぞ。...スープ、分けてやるよ。病人には暖かいものが一番効くって言うだろ?ゆっくり体を休めて、ゆっくり自分のことを考えろ。そうすりゃ明日からは少しだけ気が楽になる。それとも...」
「...それとも?」
イアソン「お前の昔話に付き合ってやらんこともない。昔はオレなんかより苦労したって話らしいが、少しぐらいは話せることもあるだろ?例えば...そうだな、カルデアのこととか。」
「昔話...君にとっては長くて退屈だと思うよ?」
イアソン「船員の悩みを取り除くのも船長の仕事だろ。」
「おー...確かに。じゃあお言葉に甘えて、私の惚気話をたくさん聞いてもらうとするかな。」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年11月15日 9時