君だけの名前、誰にも拒絶されないもの。 ページ24
本体を蟲で■■することで、私に馴染むように調整を続けることにした。その役目を、間桐慎二に託した。
小鳥遊「拒絶したら、妹もろとも殺します。ようやく大切にしようと思った妹を殺されるのは、貴方にとっても苦しいでしょう?」
時間は与えた。一時間後には桜を殺すと、私はそう告げた。それで聖杯戦争が狂ったものになろうと、私は手を汚さないようにしたい。
汚したら、私は本体としての活動を許されない。
アルジュナ「行こうか。」
小鳥遊「はい。」
始めよう。これは私が本体となるための儀式の一端である。
後は......そうだな。サンソンという処刑人も、生贄に使わなければ。
東、いや...北東。
一般人に姿を見られることさえ、どうでもよかった。最短ルートで間桐家へ向かい____空中から屋根を破壊し、その屋敷へ侵入する。
間桐「っ...!」
サンソン「...地下はどこだ。」
地下へ向かうとき、数々の死体があったが...どうでもよかった。その命と向き合うことさえ忘れていた。
それだけ怒りに任せてしまっていた。
慎二「な、なんだ!?」
サンソン「彼女に何をしている...!」
慎二「...違う...コピー体、とかいうのに...脅されて...桜が殺されるから...!」
サンソン「......」
一瞬で冷静になった。数々の蟲の中に、徐々に着衣を食い荒らされていく彼女の姿が見えた時は、嫌でも冷静になってしまうものだ。
同時に思った。あのコピー体を、僕の手で殺さねばならないと。
慎二「...お、おい!?」
間桐「兄さん!さっきの人は...ッ!?」
慎二「蟲の中に飛び込んだよ!もう救いようが...!」
『...間桐、そう言ったの?』
間桐「その声...あ、この腕時計から?時計というより、これは...」
『桜...そこにいるの?』
間桐「......姉さん?」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年11月8日 0時