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砯｢許さない、許さないッ...！貴女という不完全な主人公が生まれなければ、私はこうして必要とされなかった！！！私は悪役にしかなれない！！！人の物語に介入するなんて、そんな大それたことは無理なのよ！！！｣
｢なら黙って消えてくれ、砯。人は誰しも不完全である。いつも上から目線で偉そうにしているゴルドルフだって、自身は不完全だと認めている。鬼のお前はもっとそうだろう？不完全である自分を蔑み、それを他人にぶつける。それは楽しいか？｣
砯｢......！｣
｢この一撃をもって、君を異界へ送り出そう。どうか私の糧に、その犠牲の一つになってほしい。そうじゃないと...私は強くなれないから。｣
ネモ｢引き上げ成功！うわっ、霊核にまで傷が...！｣
｢...まだ...｣
ネモ｢動くな！｣
｢もう少しだけ、許して。アルジュナに...聞かなきゃ。｣
彼女はもうこの世界から姿を消した。後は聞かなきゃいけない。どうして彼が私を求めていたのかを。他のクリプターは担当外の異聞帯には干渉できないから、担当していた妙蓮寺お兄ちゃんが、キリシュタリアの頼みを彼に伝えたかもしれない。
でも、それだけじゃない気がするの。
アルジュナ｢...あ、我が、妻。｣
｢待たせてごめん。決着はついた？｣
カルナ｢ああ、話も終わった。...お前がきっと、アルジュナにとって共に在るべき人だったのだろう。｣
｢...？｣
アルジュナ｢......ようやく思い出した。どうしてこの名前に執着していたのか、その理由を。初めは別世界とやらの記憶が混合したものかと思った。それは違った。私が輪廻を始めて間も無く、ある少女と出会った。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年10月28日 18時
