. ページ47
舞台は5000年後へ進む。アバという村の村長は、じきにこのエテーネの村は滅ぶと言ったのだ。
テンスの花さえあれば村は助かる。そのお告げを信じ、三人は旅に出た。花を採取するときに厄介な敵と戦うことになったが、それでも彼らは花を採取することに成功して...
マーラ｢お姉ちゃん、帰ったら何して遊ぶ？｣
姉｢そうだね...冒険者ごっこなんてどう？村の外にはね、見たこともない人たちがいっぱいいるんだって。あの壁画に書かれている、六つの種族みたいに！｣
シンイ｢竜族がいるなんて...まだ信じられないなぁ。世界はどうなっているんだろう...｣
村の近くまで来て、彼らはようやくすべてが手遅れだということに気付いた。
姉｢村が...燃えている？｣
子供｢うわあああん！おかあさん、おかあさん！！｣
｢子供...！待ってね、今助けてあげるから...！｣
泣いている子供の目の前には、燃える木材の下敷きにされた母の姿。その木材を退かそうとしたけど、夢の中じゃそんなことは通用しなかった。そう、誰も過去を変えることなんてできない。
サンソン｢...そんな...｣
シンイ｢僕はアバ様にテンスの花を届けてきます！まだ間に合うかもしれない！｣
姉｢分かった！気を付けて！｣
戦うことを知らず、平和に育ってきた彼らにとって、魔物たちの襲撃を防ぐことはできなかった。
マーラ｢あ...｣
｢火球がマーラに...｣
姉｢マーラ！！！｣
何も成せない。ここで死んでしまう...そのハズだった。
｢！？｣
サンソン｢...時間が止まった...でも、マーラだけが動いている。あの結界はなんだ...？｣
マーラ｢時渡りの力...お姉ちゃん！何をしているの！？私だけ他の時代に行きたくない！お姉ちゃんとずっと一緒にいたいよ！お姉ちゃんっ！！！｣
盟友｢私はマーラと離れてしまった。マーラは幼い身でありながら、自分が望まないときに自動で別の時代に転移されるようになったの。それも全部私のせい、あの子が苦しんだのは私のせい。...まだ見る気？あなただって苦しんでいたじゃない。｣
｢...人の心を踏み荒らした罰だと思って。私も勝手に荒らすから。｣
盟友｢...｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琲世 | 作成日時：2021年10月20日 0時
