. ページ37
ハクバ「キュゥ...キャウ!」
盟友「...ハクバ...お前は...もう逃げなさい。」
イルーシャとナジーンが飛び込んだ光の河が見える。しかもあのときと同じ、彼らの儀式の場。
私は何度同じ時間を繰り返したのだろう。何度裏切られ、何度この手から愛しい命たちを溢してしまったのだろう。
盟友「...やっぱり...あの女は必要だったのか...」
ナジーン「袋小路か?苦しいなら止まっていろ、僕がお前を殺してやるから。」
ハクバ...こんな殺人犯を救うから...
ハクバ「ギ、ァ、ィ、ェ、テ」
盟友「ハクバ...?」
ハクバ「イェ、テ、ゲテ」
逃げて。私が何度も言ったその言葉を、ハクバは何度も繰り返す。私をその大きな口で掴み、少しずつ光の河へと近付いていく。
ナジーン「その体、刻んでやるよ。」
ハクバ「ギャッ...!」
ハクバが悲鳴を上げながら、私を河へと落とした。
バカでしょ。こんなところに落ちたって救いはない、待っているのは死だけなのに。
盟友「...向こうでまた会おうね、ハクバ。」
マーラ「...光の河で釣れるものなんてないよ。」
クオード「やらなきゃ分からないだろ。例えば血まみれのAが連れたりとか...うわっ、マジで何か引っ掛かった!?」
マーラ「嘘でしょ!?」
クオード「よっし...!糸の長さは作った本人も知らず、釣れるものはまさに無限!お前の力を見せろ!普通の釣竿!!!」
マーラ「もっと他に名前はなかったのかな!?」
クオード「釣ったぁ!!!......マジで血まみれのAだ!?なんで!?なんでだ!?マーラ助けてくれ俺もさすがに怖いから!!!」
マーラ「えっと...わ、分かった!とにかくお姉ちゃんを降ろしてあげないと...!」
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:琲世 | 作成日時:2021年10月20日 0時