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ナジーン｢なに？まだ生きていたの？｣
盟友｢話が違う！！！その二人は生かせって言っただろ！？なのに...｣
ナジーン｢どうして？彼らの所有権は僕だ。ヴァレリアもユシュカも、どう扱うかは僕の自由なのさ。...ねえ、君は一度でも彼らを生かせと言った？やっぱり大嘘つきには記憶もないんだね。｣
盟友｢は...何を...｣
ナジーン｢だからその手で、ドミネウスもパドレもマローネも殺したんじゃないか？今一度、君がジャゴヌバ様に捧げた死体を確認するといいよ。｣
嘘だ嘘だ嘘だ！！！
だって...あの三人は生きている。ドミネウスというクズも私は救った！！！確かにあの城で執務を、二人はあの屋敷で平穏を過ごしているのに！！！
盟友｢...どうして...死んでるの？｣
ナジーン｢ゲームにバグが起きました。主人公たる盟友は意識を持ち、プレイヤーの意思を無視して人を殺し始めました。何も分からないまま、ただ大切な人を殺してしまったのです。......僕の大切なイルーシャを殺したお前の人権は、もう何処にも存在しません。｣
イルーシャが死んだ？そんなこと
盟友｢っえ？｣
ナジーン｢君が殺した女の首だぞ。その目でよく見てみろよ。｣
...私、何をした？
ナジーン｢ジャゴヌバ様、最後の生贄を連れて参りました。二人の魔王と一人の大魔王...彼らを取り込めば、あなたの勝利は必然となる！彼らに奇跡など与えなくていい！この世界は貴方のものです！！！｣
どうして此処にいるんだっけ。確かジャゴヌバを殺して、世界を救って...ジャゴヌバを取り込まないと...
盟友｢...｣
みんな消えてしまう。このままあの手で潰されるのは嫌だ、救った命をみんな助けないと。私は託されたんだ。託されたんだ。
この世界を託された、ただ一人の英雄なのに。
ハクバ｢キュゥ...！｣
盟友｢...ハクバ？何をしているの？｣
ナジーン｢飛竜だと...？何故お前みたいな奴がそこのクズを庇う！？...そうか、お前も共犯者だったか...なら飛竜もろとも死ね！！！｣
盟友｢ハクバ...お前はもういいんだよ...私に強制されただけだろ！？もう逃げていい！！！頼むから！！！｣
ハクバ｢...キュゥ。｣
盟友｢頼むから私を連れていこうとするな！！！お前だけは逃げろ！！！｣
大好き。
彼の言葉が人の言葉に変わり、私の脳内に響いた。
ナジーン｢逃げる気か...！そうはさせない！｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年10月20日 0時
