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ゲルダ｢さあ、入って！ここがわたしの家よ！｣
子供一人が住むには、少し広い家。サンソンを含む五人とバカ一匹、それからお客さまとやらを入れても、まだ何人か入れそうな気がする。
ゲルダ｢お客さまは大丈夫？｣
サンソン｢...｣
ギルガメッシュ｢サンソン？｣
サンソン｢あの...Aがいました。｣
藤丸｢...え？｣
それを聞いて、真っ先に奥の部屋に向かったのは誰だろうか。誰が一番とか、誰が最後とか、そんなことは一切覚えていなかった。
サンソン｢体の損傷が激しい。ここに来るまでに誰かが包帯などを巻いてくれたみたいですが、それがなければ死んでたかもしれません。目を開くのは...明日になるかと。｣
サンソンもずっと泣いてたようだ。早く俺たちに伝えたかっただろうに。それでも処刑人の傍ら、医者としての顔を持つ彼の仕事がある。責任がある。
...俺より泣いていたのはギルガメッシュだ。ずっとAから離れないものだから、引き剥がすのが面倒だった記憶がある。
藤丸｢通信、切れちゃったね。｣
マシュ｢また明日に繋がるかもしれません。その時に先輩の生存を報告...｣
『やっほー！話なら全部聞かせてもらったよ！』
マシュ｢ダ・ヴィンチちゃん！｣
『短い通信だからね。彼女の生存を喜ぶのはまた後だ。とりあえずこちらが用意したドローン、君たちの報告から導き出した結論だけ言わせてほしい。』
フォウ｢フォウフォウ...｣
『...この北欧には、三つの霊長が存在する。第一に、強靭きわまる捕食者である巨人種。第二に、集落外では生存できない存在である人類。そして第三の存在、御使いと神。彼らは人類に対する上位者のようだね。氷の獣は自由意志を持たないから、いったん例外ってことで。通常の生物も希少で、殆ど存在しない。ごくまれに存在する花園とやらに、かろうじて動植物が生きている存在だ。これもまた例外としておこう。』
紙屋｢...人類は万物の霊長ではない、か。人類こそが最底辺の生物...この異聞帯もだいぶ狂ってる。｣
ギルガメッシュ｢文明も何も発達していませんからね。外で人が生きていくには...って、また通信が！｣
『よし、最後にこれだけ！まだ召喚に適した土地は見つかってない、君たちで他の場所を＿＿＿＿』
ギルガメッシュ｢...切れてしまいましたね。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年9月21日 15時
