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『...ゲルダ、ね。覚えたよ。』
ゲルダ「ふとっちょのおじさんと、お姉さん!わたしもちゃんと覚えたわ!」
『僕はお兄さん。』
ゲルダ「そうなの!?」
『さて、色々と聞きたいことがある。まずはお前の親を呼んでほしいんだが...』
ゲルダ「親、ってなに?みんなのお母さん、神さまはここにはいないし...」
『...ゴルドルフ、パス。』
『いやいや、お前でも簡単にできる仕事だろう!?』
『親の概念がないなんて聞いたことがない。親と引き裂かれた悲劇の物語でも、その概念だけなら頭にあるハズだ。それがないんだぞ?』
『う、うむ...なら責任者は?村長だったり町長だったり...』
ゲルダ「せきにんしゃ?御使いのこと?マシュさまたちのことじゃないの?」
『...これは...待て。御使いってなんだ?』
紙屋「知らん。」
ゲルダ「...それよりも、まずはこの集落を案内してあげないと!話はそれからの方がいいでしょ?ようこそ、御使いのみなさん。それに小さくて透き通ったふとっちょのおじさん、お兄さん。あたしたちの集落、第23集落へようこそ。今夜はわたしの家に泊まって!命の恩人なんだから、それぐらいはしないと。」
藤丸「第23集落...」
ゲルダ「ええ、そうよ!わたし、もうすぐ13歳だから自分の家をもらえたの。そうだ!とっきおきの蜂蜜酒をお出しするわ。それから焼き立ての麵麭も、お魚も!」
ギルガメッシュ「ま、待ってください。何故集落の名前を数字で呼ぶのですか?」
ゲルダ「???おかしいことなんて何もないじゃない。だって...あ、子供たちが来たわ!少し話してくるわね!」
ギルガメッシュ「...」
紙屋「...変、だな。大人の姿が...年寄りの姿すら見えない。ゲルダは親の概念を知らないし...集落の名前も妙だ。」
ゲルダ「...?普通でしょ?お年寄りは昔話に登場するだけ、それに大人はみんな、25歳になると集落を出るんだから。」
マシュ「____...」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年9月21日 15時