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紙屋｢...ッ！｣
炎が襲い＿＿＿＿それを、あの剣が弾き返した。
英霊シグルド。アイツは確かに消滅したハズだが...何者かによって、この地で命を繋ぎ止めることに成功したらしい。
そして俺は...そのまま眠っていたのか。
紙屋｢...城の、中...？｣
スカサハ＝スカディ｢そうか...Aは封印されたか。あの女神のただならぬ殺意は感じていたが、強行手段に出るとは思いもしなかった。殺すと断じ、早々に散らすべきだったな。｣
紙屋｢スカサハ...！今、なんて言ったんだ！？｣
スカサハ＝スカディ｢ルーラーは箱に封印され、天界へと連れていかれた。アレの力があれば複数の集落を救えただろうが、その願いすら潰えてしまった。半身のすべてを取り込むまで、女は箱から出られないだろう。｣
紙屋｢...嘘だろ...？｣
目覚めたらありえない事を聞いた。Aが連れていかれてしまった。
オフェリアというクリプターを庇い、その後の姿が見えないと思ったら...スカサハの言葉を聞く限り、女神はそんな手段を用いる者ではなかったらしい。
カルデア、汎人類史への憎しみ。慈悲の欠片など微塵もない。それが影響したのか、或いは。
紙屋｢...いや、いい。今はやるべき事をやるだけだ。その後でも間に合うんだろ？｣
スカサハ＝スカディ｢ああ。女神は大いなる封印を使用したが、それは絶対ではない。天界より存在する西の塔にて、女は必ず鎖に繋がれる。天界での三食、睡眠。その二つを繰り返し、女はようやく天界の者となれる。どうせ覚醒した半身を取り込むのなら、完全体にしてしまった方が良いと思ったのだろうな。刻限は一ヶ月...本来なら、多くの時間があるとも。｣
紙屋｢...本来？｣
スカサハ＝スカディ｢天界と下界の時間は、あまりにも差が大きすぎる。実質、お前たちに残された時間は残り三日というところか。おまけに天界に踏み入れることを許されるのは、神と半身と死者と真のサーヴァントのみ。生者が立ち入ろうとした瞬間、その身は焼き尽くされるのだから。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年9月21日 15時
