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どれだけ消滅させても、まだ攻撃は止まない。上空で複数の御使い____ワルキューレが集まっている。戦力が整ったら、こちらに強襲するつもりだろう。
「...死なせない。死なせるものか...!」
ギルガメッシュ「宝物庫、展開しました!しかしあの数は...」
幼い命、世界を知らない命。いつか消える世界でも、この子達を殺すことは許容できない。誰も見捨てたくない。
サンソン「急降下してくる...!」
其処には、炎が立っていた。
否____炎が如き、二人の男が立っていたのだ。
「砲声...それに、何かで斬られたような...」
一人は両腕で携えた巨大きわまる砲身を空へと向けながら、朝陽の昇るさまにも似た、眩い笑顔を浮かべて。
一人は片腕に携えた赤く燃える刀身を振り払いながら、それを苦ともせず堂々と彼らの前に立ちはだかった。
快男児、私は二人をそう呼ぶ。
炎の快男児「呼んだかい?ああ、呼んだよな。言わんでもいいぜ。オレが、ここに、いるぜ!」
炎の剣士「君はいつも良い笑顔を見せてくれるな!ああ、誰一人死なせる気はない!生前よりその言葉を掲げてきたのだから、英霊の身であれば尚更のこと!ここにいる者は全員、俺たちが守る!」
御使い「連結開始。連結開始。周辺の御使いは連結開始せよ。神に逆らうモノは在ってはならない。」
炎の剣士「纏まってくれたなら助かる!彼の大砲であっという間だからな!」
「...サーヴァント。」
あの刀身に見覚えがあった。あるサーヴァントが見せてくれた、一人の英雄の話だ。
強大な鬼を前にして、手負いの剣士たちを守った良き剣士を。その剣士の"炎"は、手負いであった剣士たちに大きな力を与えた。大きな光を与えてくれた。
炎の快男児「英雄ってのは、そいつを待ち望んだ民衆によって生み出されるもんだ。なにしろ英雄の頂点から奈落の底まで、全部味わい尽くしたオレの感想だ。間違いないさ!」
ゲルダ「...すごい...あなたは...」
炎の剣士「そうか、名乗るのを忘れていたか!だが名乗りはまた後にしよう!少年少女よ、助太刀に入ろう!この砲、この刀は汝に預ける!」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年9月21日 15時