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おはよう、金星の女神 ページ32

ギルガメッシュ「...そう、か。彼奴が...Aが死んだのか。」

最後に出会ったのは、ウルク北壁に向かう前。あのドレスを着ることもないまま、奴は死に絶えた。

死は慣れたものと思っていたが、Aの死だけが思考から離れない。まだマスターであり、友であり、家族であり...妹である奴を忘れきれていない証拠だ。

シドゥリ「ギルガメッシュ王、A様の遺体が見つかりました。ゲルが杉の森を調査したところ、複数の子供と共に倒れていたそうです。」

ギルガメッシュ「死因は?」

シドゥリ「...衰弱死と思われます。」

ギルガメッシュ「遺体は埋葬せず、ジグラットの地下に移せ。どの遺体も傷付けるなよ。」

シドゥリ「はい。」

だが...まだいい。死因が衰弱死ならば、まだこの手を止めてはならない。

ギルガメッシュ「ティアマト神の権能を持った女神、ゴルゴーンは十日後に侵攻を開始する!確かだな、マーリン!」

マーリン「あれから一日経過したから、正確にはあと九日だけどね。ここで情報を整理しておこうか。」

ティアマトと名乗る怪物、ゴルゴーン。その怪物に従う者の真の名はキングゥ。キングゥはゴルゴーンを母と呼び、そして...

...Aへの異常なほどの執着心、だが不用意に殺すような者ではないと確信している。Aの死因に奴は関わっていないのだろう。

少しずつ話し合った結果、奴の侵攻を対処するために三女神同盟を崩すことにした。

正確には買収だ。一番簡単な女神はイシュタル、アレはどんなハーレムゲームよりも攻略しやすい。

ギルガメッシュ「...では行ってこい、藤丸立香!そして希望せよ!Aの蘇生に関してなら、多少の覚えがある!」

サンソン「...!」

ギルガメッシュ「そうか...今のAを選んだのは貴様か、アサシン。...まだ先にはなるが、奴はお前を求めて冥府の底より這い上がるだろう。デザートか何か用意して待つと良い。そうすれば夜の誘いも確実というものよ。」

紙屋「...一つ不満があるけどさ...俺っていう三人目のマスターを忘れたのか?なに?俺を影が薄いキャラで通したいわけ?」

藤丸「そ、その節は申し訳ありませんでした...」

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作者名:琲世 | 作成日時:2021年8月9日 14時

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