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「...ハハッ...これはすごい。指先が動かないよ...それどころか...全身すら...」
神話の怪物、ゴルゴーン。奴の力はこれまでの敵より上だということを認識した。恐怖による麻痺なのか、邪眼の類いかは知らない。
あのマーリンでさえも動けず、原因が分からないんだ。千里眼なんてものを所有していない私が知ることではない。
藤丸「エラ呼吸だ、マーリン!」
マーリン「エラって何かなエラって!?」
田中右「(マーリンとマーマン...)」
『そうだ、今は怖がってる場合じゃない!女神だか何だかわからないけど、そんな邪神を敬うもんか!マシュ!キミの先輩たちを...マスター・藤丸立香、マスター・小鳥遊Aを信じるんだ!相手が何であれ、キミたちはまだ生きている!そこには聖杯を狙う不届きルーラー、』
天草四郎「あ?」
『さっき死んだ忍者男、』
ゲル「死んでないわ!!!たった今死体の中で起き上がったよ!!!」
『...生身なのにクソ強い人と...』
リヴァイ「(褒めてんのか?)」
『怖い人、そして世界最高の詐欺師、マーリンもいる!』
マーリン「後で覚えていろよ、ロマニ。」
『今はとにかく北壁まで逃げるんだ!!!』
...ただ一つ理解できるのは、ここで逃げてもあの怪物に追い付かれる。なら、いっそのこと...
「マシュ、藤丸を抱えて。」
マシュ「え...?」
「いいから!!!」
追い付かれるのなら、追い付かれないよう誰かが足止めするだけ。相性こそはクソだけれど、多少の足止めなら私一人で満足だろう。
藤丸「A...!」
「さっきから苛々するんだよ。自分の真名すらまともに覚えれない女、仮にもどっかの誰かさんに与えられた名前だろ?少しぐらいは大事にしろよって話だ。」
天草四郎「...そんなに体が震えているのに、ここで見捨てろと...」
「すぐに追い付くよ。...多分だけど、牛若丸もここに来ると思うんだ。だから私を信じて、マスター。」
藤丸「...絶対に...絶対に戻ってきてくれ。サンソンも俺たちも、皆待ってるから...!」
「愛しの仲間を捨てて死ぬわけがないって。ダーリンとの結婚式も、ちゃんと挙げたいからね。...さあ行って!ルーラーは力自慢のクラス、時間稼ぎもちゃんとこなしてみせるよ!」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年8月9日 14時