31話 ページ32
こんな状況でも、お互いを心配する2人は
やっぱり似たもの同士なのかもしれない。
「…しん、ちゃん…」
コナン「ん?どうした?」
「…大、丈夫…だよね…?…ハァハァ…」
コナン「心配すんなって」
Aに優しい表情を見せるコナンだが、頭の中は
どうやって脱出するか…悩んでいた
その直後、再び鍾乳洞が崩れ、上から落ちてきた岩と大量の水に巻き込まれ
流されて行くコナンとA
一方、蘭はキッドに助けられ、無事に小五郎達と合流する事が出来た
小五郎「坊主たちは何処にいる?」
蘭「え?コナン君たち、居ないの?」
小五郎「あぁ。キッドが抱えていたのは、お前だけだった」
蘭「そんな…じゃあ、コナン君とAちゃんは…まだ…」
そう言う蘭の目線の先は、先程から何度も崩れ落ちている鍾乳洞
元太「え、嘘だろ?」
光彦「そんな…」
固唾を飲みながら鍾乳洞を見つめる蘭や小五郎、子どもたち
その頃、コナンとAは……
コナン「…くっそー…」
「…ケホケホ、ケホケホ…」
瓦礫に挟まれて身動きが取れずにいた
コナン(このままじゃ、脱出するどころか…
何とか、Aだけでも脱出させねーと…)
ー ギュ ー
コナン「…え?」
「…ずっと、一緒…だよ…
どんな時も……」
か弱い力でコナンの手を握るA
そんなAの気持ちに応えるかのように、脱出方法を見つけたコナン
コナン「A、出来るだけ息を吸って、俺から手を離すんじゃねぇぞ」
「(コクン)」
コナンの言う通り、めいいっぱい息を吸い込むAたが
水量の勢いは止まらず、あっという間上がっていく水位
横目でAの様子を見ながら、瓦礫を退かせ
花火ボールで水圧を狂わせる準備に取り掛かるコナン
そして、Aの手を引きながら芦屋の向日葵を掴む
ゴボゴボと水圧に押され、水上へと浮上して行く中…
あと少し…のタイミングでコナンは息を吐いてしまい芦屋の向日葵から手を離した
元太「あぁ、何か出てきたぞ」
小五郎「向日葵だ!」
湖の真ん中に浮かんで出てきたのは、芦屋の向日葵だった
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作者名:ちさドン♪ | 作成日時:2020年2月7日 14時