崖っぷちホテル２ (ページ13)

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60話ページ13

～ NO side ～

佐那「江口さん、ありがとうございます。

代わります」

江口「いや、今日は俺が見るよ」

佐那「…でも…」

江口「疲れてんだろ？あんたも休め」

佐那「…………」

事務所に戻った佐那。そして向かった先は

総支配人室。

佐那「お兄ちゃん、入るよ？」

しかしそこに誠一の姿は無く

＂数日、席を外します！＂と言う置き手紙があった

佐那「…何を考えてるんだろう…」

ー数日後ー

「ねぇ竜くん…」

江口「何？」

「そろそろ仕事…したいんだけど…」

江口「駄目に決まってんだろ？」

「でも休みすぎだし…ケホケホ…」

江口「熱あって咳き込んでる奴が何、言ってんだよ？」

少しずつ体調が落ち着いているものの

熱が下がらず咳も残っているちい

江口「あんまり寝れてねぇだろ？

今日一日、ゆっくり寝て休んどけって！」

「…一人、やだ…。

竜くんと一緒にいたい…」

江口「！！！」

症状は落ち着いているものの睡眠中は

よく魘されて呼吸が乱れやすくなっていた

江口「…しゃあねぇな。

事務所にでも行くか？」

「うん！！」

江口もちいを部屋に残して置くのは不安だった為

事務所に連れて行く

その頃、事務所では佐那と丹沢、枝川がいた

枝川「あんたのお兄ちゃん

全然、帰って来ないね？」

佐那「…そうですね…」

丹沢「それより最近、時貞さん

全然見ないんですけど…」

佐那「…………」

枝川「…何かあったの？」

佐那「実は…」

枝川と丹沢に全てを話していた

枝川/丹沢「えぇ？！」

佐那「黙っていて申し訳ありません…」

枝川「…もしかしてだけどさ…この事、ちいは…？」

佐那「…知ってます。全て…。

全部の会話を聞いてしまったみたいで…」

丹沢「じゃあ、この前の過呼吸も…？」

佐那「…はい、恐らく…。この事が原因かと…」

枝川「…アンタには悪いけどお兄さんが絡むと

ちい、体調崩すよね…」

丹沢「あの時に比べたらちいちゃんの体調

落ち着きましたから前みたいに

ならなかったら良いですけど…」

それは誠一の支配人時代…

誠一はよくお気に入りのちいを連れ回し

無茶をさせていた

そんな話をしていると江口とちいがやって来た