5話 ページ5
玄関に戻るとアーサーが待っていた
｢来たかA。随分早かったな｣
｢う、うん。待っててくれてありがとう…｣
｢それは紳士として当たり前の事だが…なんか顔赤くねえかお前｣
｢ぃえ！？そんな訳ないでしょ何言って…！あれだ！走って来たからだ！｣
｢何焦ってんだ…｣
ちょっと落ち着こう、私
…顔の熱が
…収まらない
｢すぅ……ふうぅ…。｣
｢なあ、｣
｢な、何？｣
｢取りに行った課題は？｣
｢………｣
｢………｣
｢…忘れてた｣
｢何しに行ったんだよお前！？｣
そういえばすっかり忘れてた
｢校内走りに行っただけか？全力疾走で走り回ってただけか？｣
｢う、うるさいなあ。ミスの一つや二つ誰にでもあるでしょう｣
｢少なくともそんなミスする奴はいないだろうな｣
く…っ
アーサーは毎回毎回
ああ言ったらこう言う
｢ほら、そこでぐずくずすんな、ついて行ってやるから。行くぞ｣
ええ…
そうしたらまたあの人に会っちゃうかも知れない
まだ帰ってはないだろうし…
｢アーサー課題はいいや、帰ろう｣
｢はあ？言い訳ねえだろバカ。提出期限明日だろうが｣
｢私がいいんだからいいの｣
｢良くねえよ。何の為に走り回ったんだと思ってんだ｣
アーサーは走ってないでしょう
｢明日の朝に早く来てやるからいいの｣
｢お前朝起きれねえだろ｣
｢アーサーが起こしに来て｣
｢面倒臭えから無理｣
｢なんでよどうせ明日アーサー生徒会議で早く学校行くんでしょう。一緒に行けばいいじゃん｣
相棒の私に対して薄情にも程がある
｢だめだ。お前課題、生徒会室でやるつもりだろ？｣
うん
だってアーサーいるし、1人で教室でやるなんて寂しいでしょう？
｢うん。なんで？｣
｢生徒会には1人変態みたいな奴がいるから駄目だ｣
｢変態ってアーサーがいつも言ってるフランシスくんの事でしょう？大丈夫だよ、私そんなに関わりないし。｣
そんなに変態かなあの人
校舎が違うから遠目に見たことしかないけど、優しそうな感じだった気がする
髭があったけど
｢関わりないから余計危ないんだよ｣
そうゆうもんなのか…？
フランシスくんどんなやばい人なの
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作者名：夢々煙 | 作成日時：2017年10月15日 20時
