17話 ページ17
その後の私は頬が緩んだまま授業を受けていたためか先生方から訝しげに見られたが
なかなか幸せな気分から抜け出せないでいた。
昼休憩の後の時は教室に戻った私に湾ちゃんは何を察したのかにやにや見てきた。
授業中も訝しげな目で見られる私を笑いをこらえながら連写しまくっていた。授業中携帯触んな。
隣の席であるアーサーにも心底心配そうな目で見られた。
悲しい。
そんな全く内容が頭に入ってこないまま今日の授業が終わり生徒は下校したり、談笑したり、部活へ向かったりとそれぞれが教室から出ていく。
「Aバイバーイ」
「バイバイ」
教科書やらの荷物を入れながら湾ちゃんに手を振る。
ちなみに湾ちゃんは漫研部に所属しており今からそれだろう。
「アーサー帰ろー」
バッグをもってアーサーの元へ行く。
「ああ、この資料提出して来るからちょっと待っとけ」
「先帰ってもいい?」
「いや、帰んなよ!そんくらい待て。」
時間かかるのは嫌だ
「じゃあちょっとだけなら待ってあげる」
「…一瞬でもどってくる」
真剣な顔で教室を飛び出したアーサーくん。これは好記録が狙えそうです。
そう言えば菊ちゃんどうなったのかな。
不登校だっただけだし、2組に行くのか?
でも不登校だったしいきなり特進クラスっていうのも無さそうだけど
あの典型的な日本人が普通科にいたらなんか笑えるな。
「…ふふ」
想像してたら笑いが込み上げてきてしまった。残ってる人が少なかったものの視線を感じるな
「…ン゛、ンンン゛」
早くアーサー戻って来い。全部お前のせいだ。帰ってやろうか。
それからすぐしてアーサーが来た
「Aお待たせ」
「待った。お礼は何にするのアーサー」
「短気な女だなお前は」
せっかく奢ってくれるなら高いものがいい
「少し遠いけど駅前に出来たイタリアンの店に行ってみたいなあ」
「すげえガッツリなもん選んだな」
「アーサーのせいでお腹すいた」
「それは俺のせいじゃないだろ」
ここからイタリアン料理まで自転車でも20分くらいかかるからね、今すぐ行かなくちゃ。
「行こーアーサー」
「しょうがねえな…」
自然と早歩きになる私の後ろをだるそうな面持ちで着いてくる
「今日は自転車後ろ乗せてね」
「俺が支えられる範囲ならな」
「……それは君が軟弱って事だよね?」
「さー?」
後でアーサーがトイレ行ってる間に紅茶に大量の砂糖いれてやろう
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作者名:夢々煙 | 作成日時:2017年10月15日 20時