12話 ページ12
｢湾ちゃん、ギルベルトって人知ってる？｣
各々が自由にランチタイムを取っている時間、学校全体が賑わっている時。
いつも一緒に食べているアーサーは生徒会の仕事が残っているからと、今日は同じクラスの湾ちゃんと机をくっつけていた。
｢ギルベルト？知ってるも何も…第二校舎の不登校児デショ？｣
｢ふ、不登校なの？｣
｢うん。有名ダヨー。入学早々3人病院送りにして自宅謹慎、それからずっと来てないみたいだヨ。かなりヤバイ噂しか聞かないなあ｣
｢ええー…｣
誰かに聞いてみれば何か分かるかもと思い聞いてみると
なんと思いもしない答えが帰ってきた
ギルベルトくんそんな事する感じの人じゃなかった…
もしや朝のあの2人の関係は自宅警備仲間だったのだろうか。
｢何何？その人がどうかしたの？｣
｢いや、ほら…今日までだった提出物あったでしょう？私終わってなかったんだけど手伝ってくれて｣
｢え…あのギルベルトバイルシュミットと？｣
｢うん。朝に偶然図書室で教えてくれたの｣
｢へえ〜え｣
湾ちゃんが｢ヤンキー✕地味目女子もありだと思うヨ｣とか訳の分からない事を言いながらすごくニヤニヤしている。
｢2人きりじゃないよ、他にも人居たから｣
私の気持ちは置いといて
やましい事は無いと訂正しておくと
悔しそうにちぇ〜と零してご飯を食べ始めていた。
何を求めているんだ
湾ちゃんは口をもぐもぐさせながらそう言えば…と
｢何でいきなり学校来たのかナ〜？｣
｢確かに。ずっと来て無かったんだもんね｣
｢謹慎はとっくの昔に終わってたケドずっとサボってたし…｣
ウ〜ンと悩む湾ちゃん。
｢関わりたくないしどっちでもいいけどネ｣
｢丸投げだ…｣
考えるのが面倒くさくなってしまったらしく、ご飯に集中し始めて、隣のクラスに見たことない人がいたとか何とか違う話題に変わっていた。
…菊ちゃんの言ってた正反対の意味が分かった気がする、けど…
｢湾ちゃん、ギルベルトくんって何組？｣
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作者名：夢々煙 | 作成日時：2017年10月15日 20時
