2話 ページ2
「今日中に終わらないこんな量」
「お前生徒会長補佐なんだから仕方ねえだろ。ほら、半分よこせ。」
文句を言いながらも手伝ってくれる。
…のはいいとしよう。
でもさ?
「元はと言えばアーサーが無理矢理私を生徒会に入れされたんでしょう。仕事押し付けるために」
生徒会に補佐なんていうものは今まで無かったのに
アーサーが勝手につくって私が雑用させられてるだけだと思うんだ
「んなバカな」
「じゃあなんで私が生徒会長宛の書類を処理してんだろう?」
私が他人の雑用処理ってどうゆうことなんですか
「…バレちゃしょうがねえな」
バレるも何もないわ
「俺がお前と一緒にいる時間を増やす為に雑用させてるだけだ」
「………アーサー」
「何だ」
「少しキュンときた」
今ちょっとドキドキしたよ
「ほう…」
なにそのおじさんみたいな反応
台無しです会長
「でもさすがにこの量は多すぎると思う」
アーサーは私の机の上にあった書類のほぼを持って学校の割に大きな生徒会長用の机に座った
「まあ俺1人でやった方が速いんだけどな」
何と
「じゃあ全部アーサーがやればいいでしょう」
押し付けといてなんて奴なんだ
「だからお前がやってくれた方が時間掛かって一緒にいる時間が長くなる」
「…嬉しいような悲しいような」
少しもキュンとはこなかった
持って行った書類を見つめアーサーは目を細めた
「それに俺のために頑張ってくれたんだなって思えて幸せになる」
「…………へえ、そっか」
さすがの彼でも疲れてるんだなきっと
「おいなんだ今の間は」
「3年間アーサーと一緒に居たのにそんな趣味があったなんて知らなかった」
「そんな趣味ってなんだ。Aの頭の中で今どう勘違いしてんのか分からんが」
そんな特殊な趣味を持つアーサーでもやはり流石と言うべきか
手だけが残像に見えるほどのスピードで会話の最中でも書類を進め
私に残された量よりも少ない量まで終わっているみたいだ
私ときたら何も進んでもいない
本当に自分の出来の悪さに呆れる
「アーサーと居ると余計際立つ…」
そんな彼への意味も無い抵抗の声も夕暮れの空に消えていった
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作者名:夢々煙 | 作成日時:2017年10月15日 20時