今こそキスのタイミング (ページ7)

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Hc「Aヌナ膝貸して」

ゴロンと体制を変えたヘチャンは私の膝に頭を乗せ、毛布を肩までかぶる。

「え、っと寝にくくない？」
Hc「よく寝れそう」
「そう、」

少しでも寝て欲しいけど、この状況は正解なのか。

どうしていいのかわからない私を「Aヌナ」と笑ったヘチャンは右手で私の手を握り、「こっちは頭撫でて」と頭の上にもっていった。

膝の上の頭に触れるとかなり熱くて心配になる。

Hc「ヌナの手冷たくて気持ちいい」
そう言って私を見上げる顔が可愛くて、この状況が少し恥ずかしくなる。

「ちょっとでも寝てね」
Hc「はーい」

他のメンバーはカメラリハーサル中。
本番までに少しでも良くなりますように。

―――

Mk「ヌナ、起きて」
「ん、？」
Mk「ヘチャンも、起きれる？」
Hc「うん、起きる、ヌナありがとう」
「あ、うん。ごめん私も寝ちゃって」
Mk「ヌナも疲れてるところごめんね。」

あのまま私も眠ってしまったようで、本番のために呼びにきてくれたマークに起こされた。

とは言ってもそんなに時間はそんなに経っておらず、
ヘチャンも少ししんどそうなまま、ステージに向かった。

さっきまで膝に感じていた熱が、

手の温もりが忘れられなくて心がぎゅっとなったのには

当の本人である私も気づいていなかった。