09ｰ太宰幹部のお供 ページ10
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「此処から歩いて行くみたいだね」
「はあ……」
取り敢えず…と云うか、本当に太宰幹部のお供で来てしまった。
今から裏社会にとっては然程珍しく無い「臓器売買」と云った物の取引があるのだそう。
此れ別に私要らないですよね…
「よし、じゃあ行こうか」
「はい……って、何ですかこの手は」
「見たら判るでしょ。手繋ご」
「厭です!!」
「なんで？」
「此れから任務ですよ？ それに、私は緊急で入った仕事なんですから！」
「真面目だねぇ、A。でも未だ取引先まで数百メートルある訳だし、君迷子になるでしょ」
「一体私を何だと思ってるんですか!?」
「んー、可愛くておっちょこちょいでずうっと守ってあげたいって思ってる」
「聞いた私が莫迦でしたすみません」
此の人矢っ張り駄目だ。
心の中で盛大な溜息をつくと、「時間も来ちゃいますし、疾く行きましょう」と云い、暗い道を歩き始める。
太宰幹部も直ぐに私の隣に並ぶと、しれっと手を繋いで来る。
今直ぐにでも振り払ってやりたいが、上司だし、矢張り男性の力は侮れない。
でも、少しドキドキしてしまっている自分が居る。
其の儘、暗い道を歩き続けた。
＊＊＊
「………！」
怖かったぁ……!!!!
何、あの目!! 其れに態度大きすぎでは!?
未だに緊張で出た冷や汗が伝う。
其れに吐きそう。
「大丈夫？ かなり緊張していたけど」
「だって、あんな怖過ぎる取引初めて行きましたもん」
「あんなので怖がってちゃあ、この世界で生きていけないよ」
「煩いです。それくらい承知の上ですよ」
私がそう云うと、太宰幹部は「そう」と笑った。
部下が迎えに来てくれているので、又少し歩かなければならない。
「A」
唐突に名前を呼ばれ、彼を見る。
「…如何しようも無いくらい、君が好きだ」
どれだけ君に溺れてるんだろうね、と彼が呟くと、唇が重なった。
驚き過ぎてリアクションが出来なかった。
否、「突然の事過ぎて」と云うのが正しいだろう。
気付いた頃には、何時の間にか頬に添えられている掌と唇の温もりは消えていた。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (3月14日 22時) (
レス) id: 6e53b86b4a (このIDを非表示/違反報告)
にじいろ(プロフ) - ちゃむさん» いえいえ！！ 続編まで読んでくださってるんですか…!? 嬉しいです😭✨ 私もこれ書いてて、中也から乗り換えそうになってます(笑) (1月25日 0時) (レス) id: a163e2dce8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - にじいろさん» あっ！そうだったんですね！！それならよかったです！いつも小説は続きからみててコメント確認してませんでした…！もう、太宰さんが格好良すぎて…。推しキャラが180度変わっちゃいました(笑) (1月23日 20時) (レス) id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
にじいろ - ちゃむさん» ご指摘ありがとうございます！ 青の時代から始まっているので「青の時代」と表示させて頂いています。確かに黒の時代も入っているので、「青の時代〜黒の時代」と訂正させて頂きますね！ (12月21日 21時) (レス) id: 14d2d1687b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - (パクられは書いてませんでした) (12月20日 22時) (レス) id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜花ゆうら | 作成日時：2023年11月9日 0時
