30ｰ「愛してる」 ページ31
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「ただいま、A」
書類を片手に顔を顰めていた時。
先程も聞いた太宰幹部の声が耳元で聞こえた。
心拍が上がると同時に、嬉しさが込み上げて来る。
「お、おかえりなさい！ ご無事で何よりです。…
振り返ると、ニコニコと笑顔を見せる彼がいた。
ひとつ違和感を覚え、私は其れについて尋ねた。
「拾った子に掛けてあげた儘。あ、そう云えばご褒美は用意してくれてるのかな〜」
態とらしく口端を吊り上げて云う彼。
ニヤついている時点で何か企んでいる事が丸わかりだ。
「…す、少しだけですからね」
そう云って、彼の背中に不器用に腕を回した。
すると太宰幹部は、私の髪を指で解いたり背中に手を回したり。其れから沢山甘やかしてくれた。
「ん、ありがとう」
私の頭に接吻を落とすと、腕の力を緩められ 近くにあった体温は消えていった。
少しだけとは云ったが、結局彼が満足する迄やっている。
これも、いつもの事になりつつある。
「＿＿A」
お互いの仕事に戻ろうとした時、彼が私の名前を呼んだ。
「如何しました？」
そう尋ねると、彼は再び表情を柔らかく変えた。
「愛してる」
甘い視線と声、表情が、私の
彼はそれだけ云って、部屋の外へ出ていった。
「っ………何時か心臓止まりそう…」
壁に
そう呟いた私の言葉は、静まり返った部屋の空気に溶け込んだ。
「……私も、愛してます」
扉の向こうに見える太宰幹部の小さくなって行く背中を見て、ポツリと返事をした。
＿＿＿＿＿＿＿＿そして又一年、年が過ぎて行く。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (3月14日 22時) (
レス) id: 6e53b86b4a (このIDを非表示/違反報告)
にじいろ(プロフ) - ちゃむさん» いえいえ！！ 続編まで読んでくださってるんですか…!? 嬉しいです😭✨ 私もこれ書いてて、中也から乗り換えそうになってます(笑) (1月25日 0時) (レス) id: a163e2dce8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - にじいろさん» あっ！そうだったんですね！！それならよかったです！いつも小説は続きからみててコメント確認してませんでした…！もう、太宰さんが格好良すぎて…。推しキャラが180度変わっちゃいました(笑) (1月23日 20時) (レス) id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
にじいろ - ちゃむさん» ご指摘ありがとうございます！ 青の時代から始まっているので「青の時代」と表示させて頂いています。確かに黒の時代も入っているので、「青の時代〜黒の時代」と訂正させて頂きますね！ (12月21日 21時) (レス) id: 14d2d1687b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - (パクられは書いてませんでした) (12月20日 22時) (レス) id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜花ゆうら | 作成日時：2023年11月9日 0時
