目蓋の裏には花のタトゥー ページ30
YGside
Aが姿を消し、3ヶ月が過ぎた。
何度か連絡を試みるも彼女からの返事はなかった。
始めの頃は彼女のマネージャーと連絡を取り合っていたが、思ったような成果は得られず。
どうにも八方塞がりだった。
たまに例のカフェに行ってみるも、カーテンは閉じられたまま。
彼女の行方を掴めないでいた。
最後に残された言葉の真意を探るべく、残された本を読みきった。
悲しく美しい結末。
Aはこんなことを望んでいたのだろうか。
彼女の望んだことなら受け入れるべきなんだろう。
だけど、それは余りにも寂しすぎる。
それに俺は守られているばかりは嫌なのに。
―――――――――――――――――――――――
久しぶりの休み。
こりもせず、またあのカフェへ向かう。
どうせまたいつもと同じ。
そう思いながら店の扉を見る。
YG「あ…」
いつも中が見えないよう降ろされていたカーテンが全て上がっている。
誰かいるのだろうか。
逸る心を抑えきれず駆け寄り、ドアノブに手を掛ける。
YG「…開いてる。」
久しぶりに入った店内。
見渡してみるけれど人影はなかった。
だが、コーヒーメーカーが動いている様子から、人の気配は感じられる。
YG「A…」
足を踏み入れ、彼女の名前を呼ぶが返事はない。
別の階も探そうと、螺旋階段を登ろうとした瞬間、足音が聞こえた。
YG「A…！」
顔を上げると、懐かしい彼女の姿が目に入る。
思わず大きい声で名前を呼び、階段を駆け上った。
「ユンギ…」
大きな本を何冊か抱えている彼女をそのまま抱きしめる。
YG「やっと…会えた…」
彼女から返事はない。
それでも抱きしめる手を緩めることは出来なかった。
Aがまた消えてしまわないように。
決して離さないようにと、背中に回した両手に力を込めた。
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土星(プロフ) - （≧∇≦）さん» 作品を読んでくださり、感謝します。気分を害すなど、とんでもないです！少しでも楽しんで頂けたようでしたら、嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2020年12月3日 17時) (
レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
（≧∇≦）(プロフ) - 土星さん» そうなんですね！…失礼しました…とても詩が心にくるものだったので、もしかしたら何かの詩を元にしたのかとかになりコメントさせていただきましたら。気分を害してしまっていたらすいません。とてもこの作品に感動しました。 (2020年12月3日 17時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
土星(プロフ) - （≧∇≦）さん» この詩は一応、自分で考えたものです。でもよく書かれるような内容なので、既存の何かしらと似てしまったのかもしれません。 (2020年12月3日 7時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
（≧∇≦）(プロフ) - この詩は何の詩ですか？なにか見た覚えもあるような気がして… (2020年12月3日 3時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：土星 | 作成日時：2020年10月21日 18時
