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どうして、なんでユンギがこんな所にいるの。
見られてしまった、こんな醜い行為を。
私の服を正してくれる彼の指先はなんとなく震えている気がして、何も言い出せない。
YG「A…」
私と目を合わせ、ゆっくりと名前を呼ぶ彼。
その瞳は、先程の怒りに染まったものと違い悲しみが溢れ、今にも涙が溢れそうだった。
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
まるでそれしか言えないように、謝罪の言葉を繰り返す。
私の隣にそっと腰を落とし、ゆっくりと背中を撫でてくれるユンギ。
YG「どうして…こんなことを…」
言えない。
私の過去がバレ、それを脅しにこんなことをされているなんて。
YG「俺のこと、そんなに嫌いになった?」
「そんなわけ、ないっ…私は今でもユンギのこと…」
話している途中で抱き締められる。
ああ、安心できるこの香り。
それに刺激され我慢していた涙が溢れる。
「ユンギ…助けて…」
散々迷惑と心配を掛けて、たくさんたくさん傷つけたくせに。
ずるい私はまた彼の優しさに縋り付く。
わかってたよ。
私がユリじゃないから、そんな理由ではないことくらい。
貴方はとても優しいから、私のことを思って接していてくれたこと。
あの本の最後の詩のように、ユリと貴方の幸せを望んだだけなのに。
不器用な私はひとつの嘘さえ隠し通せずにたくさんの人を傷つけて、挙げ句の果てには大好きな貴方に助けを求めて。
ユンギは私が泣き止むまで優しく抱き締め続けてくれた。
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土星(プロフ) - (≧∇≦)さん» 作品を読んでくださり、感謝します。気分を害すなど、とんでもないです!少しでも楽しんで頂けたようでしたら、嬉しいです。コメントありがとうございました! (2020年12月3日 17時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
(≧∇≦)(プロフ) - 土星さん» そうなんですね!…失礼しました…とても詩が心にくるものだったので、もしかしたら何かの詩を元にしたのかとかになりコメントさせていただきましたら。気分を害してしまっていたらすいません。とてもこの作品に感動しました。 (2020年12月3日 17時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
土星(プロフ) - (≧∇≦)さん» この詩は一応、自分で考えたものです。でもよく書かれるような内容なので、既存の何かしらと似てしまったのかもしれません。 (2020年12月3日 7時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
(≧∇≦)(プロフ) - この詩は何の詩ですか?なにか見た覚えもあるような気がして… (2020年12月3日 3時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:土星 | 作成日時:2020年10月21日 18時