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誰が為の詩 ページ11

YGside

今夜も1人彼女を待ちながら、あの日店主に渡された本をそっと開いた。

―――――――――――――――――――――――

Aが姿を消し、それを探していた俺。
あの店にもおらず出て行こうとした際、話をしようと言われた。

一刻も早く彼女を探したかったが、何故かこの話は聞かなければいけないと思い、大人しくカウンターへ腰掛けた。

TS「ユリさんは本当はAさんと言うんですね。」

YG「……はい。」

以前俺が言った名前を覚えていたらしい。
今更隠すことではないと思い返事をするが、目の前の彼はどこまで知っているのだろうか。

TS「以前貴方が迎えにきた時に彼女が言っていたんです。自分はユリじゃない、と。」

YG「そうなんですね。」

TS「私が前に読んでいた本、覚えていますか?」

初めてこの店に来た時、店主は本を読んでいた。
Aがこどもの頃にいつも読んでいたものと同じだった。

TS「既に気付いていると思いますが、あれはAさんに譲って貰ったものです。」

最初の直感は当たっていたらしい。

TS「代わりに処分して欲しいと頼まれたんです。頼まれる代わりに私はその本を読んでも良いか尋ねました。それで同意を貰い、読んでいたのです。」

彼の手に本が渡った経緯はわかった。
だけど、処分なんて自分でも出来るはずなのになぜ彼に頼んだのかわからない。
それに答えるように店主は言葉を漏らした。

TS「恐らく自分では出来なかったんでしょうね。」

それほど大切なものだったのだと思います。
そう言って微笑む彼。

なんでそんな大切なものを捨てようとしたのか。
たぶん、彼女なりの覚悟だったのだろう、ユリとして生きていく為の。

TS「内容はご存知ですか?」

YG「いや…読んだことなくて…」

TS「忙しいとは思いますが…」

良かったら読んでみてください。
そう言って手渡されたAの本。

それはあるお姫様と、2人の王子様の物語だった。

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土星(プロフ) - (≧∇≦)さん» 作品を読んでくださり、感謝します。気分を害すなど、とんでもないです!少しでも楽しんで頂けたようでしたら、嬉しいです。コメントありがとうございました! (2020年12月3日 17時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
(≧∇≦)(プロフ) - 土星さん» そうなんですね!…失礼しました…とても詩が心にくるものだったので、もしかしたら何かの詩を元にしたのかとかになりコメントさせていただきましたら。気分を害してしまっていたらすいません。とてもこの作品に感動しました。 (2020年12月3日 17時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
土星(プロフ) - (≧∇≦)さん» この詩は一応、自分で考えたものです。でもよく書かれるような内容なので、既存の何かしらと似てしまったのかもしれません。 (2020年12月3日 7時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
(≧∇≦)(プロフ) - この詩は何の詩ですか?なにか見た覚えもあるような気がして… (2020年12月3日 3時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:土星 | 作成日時:2020年10月21日 18時

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