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今日は、個展を開く会場の下見にやって来た。
導線の確認をし、どの写真をどこに飾るか、サイズは問題ないか最終チェックをしていく。
あらかた終わった時、社長が顔を見せに来てくれた。
社長「どうだね？」
「はい、問題なさそうです。」
それは良かった、と微笑む社長。
暫く談笑を続けていると唐突に話が転換される。
社長「君は、今までの選択が全て正しかったと思えるかい？」
突然の質問に答えられない。
真剣に捉えず、直感で答えてくれ、と言う。
「全てが正しかったとは…思いません…」
自信なく呟く。
社長「韓国に君がやって来たことは、正しかったかな？」
社長は、どんな答えを望んでいるんだろう。
韓国にやって来て、言葉も通じない中で奮闘した毎日。
BTSの専属となり、果てしない重圧を覚えたこと。
テヒョナと出逢い、美しさを知ったあの日。
そして、その美しさと世界を失ってしまった今。
私は正しい選択が出来ていただろうか？
改めて考えるけど、わからない。
だけど…
「間違っていたとは…思いたくないです…」
そう答えた私にそうか、とだけ返す社長。
社長「私には、正しかったかわからない。何故ならそれは、君にしかわからないことだからね。」
だけど、とそう言って続ける。
社長「私の、君を韓国に呼ぶという選択は正しかったと思っている。」
君は期待以上に美しい世界を見せてくれた。
そしてそれは、これからもだ。
そう言い残して帰って行く社長。
「正しい、選択。」
未来なんてわからない。
それでも、選択を迫られる瞬間はやってくる。
日本にいた頃の私はどうだっただろう。
そう考えていると、打ち合わせが終わったソクミンさんに声を掛けられる。
「あの、展示する作品で少し相談が…」
そう小さく話す私に笑顔ではい、と答えてくれる。
この選択は、果たして正しいだろうか。
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土星(プロフ) - maiさん» はじめまして。作品を最後まで読んで頂きありがとうございます。感想まで貰えるなんて…気に入っていただけたようで嬉しいです！ありがとうございました！ (2021年1月14日 16時) (
レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - はじめまして。最後まで止まることなく、一気に読んでしまいました。。とってもとっても素敵な作品で、感動と苦しい気持ちで涙を流しました。すごくすごく素敵でした。本当にありがとうございます。 (2021年1月13日 21時) (レス) id: 736a2e8b49 (このIDを非表示/違反報告)
土星(プロフ) - kaoringさん» まさか感想を頂けると思っていなかったので、コメントを残して貰えて嬉しいです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。次回作も書き始めているので、のんびり頑張ります！ (2020年10月20日 19時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
kaoring(プロフ) - この感動と切ない想い、うまく伝えられず心苦しいのですが、読み終わり胸がキューーーッて…。素敵な作品読ませていただき本当にありがとうございます！次回作も楽しみに待ってます！ (2020年10月20日 19時) (レス) id: 20b1e055a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：土星 | 作成日時：2020年10月17日 1時
