検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:134,530 hit

. ページ22

「やっと着いたー!」

夜の便でドイツを発ち、漸く飛行機から降りることができた。
深く、息をする。

「帰ってきたんだ…」

搭乗客の話し声、響くアナウンス。
久しぶりに聞くその言葉はなんだかむず痒い。

私は、日本に帰って来た。

カメラマンを辞める覚悟で飛び出した日本。
東京で契約していたマンションは韓国へ行く時に引き払ってしまった。

これから実家に帰るため、まだ移動は続く。

新幹線を待つ間、ベンチに座って一息つく。
ふと、目にとまったポスター。
そこには、満面の笑みを浮かべる彼らがいた。

―――――――――――――――――――――――

「ただいまー。」

何年振りかの実家。
忙しさにかまけて、日本にいる時もほとんど帰ることがなかった。

おかえり、と優しく出迎えてくれる両親。
父はわざわざ半休を取って待っててくれたらしい。

久しぶりの自分の部屋。
いくつもの段ボール箱が未開封のまま置かれていた。
これらは全て、東京から送ったもの。

さすがに今日は疲れた。
未だに時差ボケで頭がくらくらする。

私はそのまま、夕飯の呼び声がかかるまで眠ってしまった。

―――――――――――――――――――――――

暫く何日かゆっくり過ごしていた。
たまに、撮影にも出かけた。

撮った写真をテヒョナに毎日送る。
見慣れない景色が嬉しいのか、毎回そんなに?と思うほど喜んでくれる。

そして彼は突然言ったのだ。

TH「Aの部屋が見たい!」

今の私の部屋は段ボール箱だらけで見せられたものではない。
一度断るも、何度もお願いされ、わかったと了承してしまった。

次々に開封される段ボール箱。
これは必要、これは捨てよう!
テキパキと仕分けをしていく。

2日かけて、漸く部屋が片付いた。
テヒョナに部屋の写真を送ると、Aっぽい!とよくわからない感想を貰った。

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (135 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
247人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , テヒョン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

土星(プロフ) - maiさん» はじめまして。作品を最後まで読んで頂きありがとうございます。感想まで貰えるなんて…気に入っていただけたようで嬉しいです!ありがとうございました! (2021年1月14日 16時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - はじめまして。最後まで止まることなく、一気に読んでしまいました。。とってもとっても素敵な作品で、感動と苦しい気持ちで涙を流しました。すごくすごく素敵でした。本当にありがとうございます。 (2021年1月13日 21時) (レス) id: 736a2e8b49 (このIDを非表示/違反報告)
土星(プロフ) - kaoringさん» まさか感想を頂けると思っていなかったので、コメントを残して貰えて嬉しいです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。次回作も書き始めているので、のんびり頑張ります! (2020年10月20日 19時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
kaoring(プロフ) - この感動と切ない想い、うまく伝えられず心苦しいのですが、読み終わり胸がキューーーッて…。素敵な作品読ませていただき本当にありがとうございます!次回作も楽しみに待ってます! (2020年10月20日 19時) (レス) id: 20b1e055a1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:土星 | 作成日時:2020年10月17日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。