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THside
宿舎へ帰り、個展の写真を思い返す。
暫くそうしていると、声を掛けられた。
JK「テヒョニヒョン、話があります。」
そう言ってこちらを見つめるグク。
今はまだ、彼女の世界に浸っていたい。
TH「後からじゃ、だめ？」
JK「だめです。今すぐです。」
強い眼差しを向けたまま言い放つ。
わかった、と言って立ちあがりグクの部屋へ向かう。
互いに向かい合って座る。
ゆっくりと話し始めた。
JK「Aは今、ドイツにいます。」
ドイツ？どうして。
仕事だろうか、そう思っていた俺に彼が告げたのは現実と思いたくない内容だった。
JK「Aは、目の病気の治療のために、ドイツへ行ったんです。」
TH「目の…病気…？」
JK「失明の可能性もある病気です。その手術が控えています。」
理解が追い付かない。
いつから、病気だったんだろう。
なんで、話してくれなかったんだろう。
そんな状態だったのに、俺達の撮影に個展まで。
やっぱり、やっぱり君はつよいね。
TH「Aは、つよいね…」
そう零した俺を睨みつけるグク。
JK「なんで、そんなこと言ったんですか。」
TH「え…」
JK「Aはつよくなんてない。ずっと1人で病気と闘いながら仕事をしていた、個展まで開いた、ヒョンと別れても自分のやるべき事をやり遂げた、だからつよいと思ったんですか！」
何も言い返せない。
JK「A、泣いてました。」
TH「なん…で…」
JK「手術が成功するのか、怖いって。ヒョンに側にいてほしいって。」
俺の前で一度も泣いたことがなかったA。
別れを告げられたあの日も、そうだった。
そんなAが泣いた。
俺がいなくても平気なんて、今更になってどれだけ残酷なことを言ってしまったのか、と思う。
JK「これ…」
そう言って手渡されたのはグレーのファイルだった。
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土星(プロフ) - maiさん» はじめまして。作品を最後まで読んで頂きありがとうございます。感想まで貰えるなんて…気に入っていただけたようで嬉しいです！ありがとうございました！ (2021年1月14日 16時) (
レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - はじめまして。最後まで止まることなく、一気に読んでしまいました。。とってもとっても素敵な作品で、感動と苦しい気持ちで涙を流しました。すごくすごく素敵でした。本当にありがとうございます。 (2021年1月13日 21時) (レス) id: 736a2e8b49 (このIDを非表示/違反報告)
土星(プロフ) - kaoringさん» まさか感想を頂けると思っていなかったので、コメントを残して貰えて嬉しいです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。次回作も書き始めているので、のんびり頑張ります！ (2020年10月20日 19時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
kaoring(プロフ) - この感動と切ない想い、うまく伝えられず心苦しいのですが、読み終わり胸がキューーーッて…。素敵な作品読ませていただき本当にありがとうございます！次回作も楽しみに待ってます！ (2020年10月20日 19時) (レス) id: 20b1e055a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：土星 | 作成日時：2020年10月17日 1時
