【#コンパス】幼女と、死神と、幼女【愛され】 (ページ2)

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一説では「ただおみ！」と何度も呼ぶ姿が母親を呼ぶ幼女を連想するんだとか。なんだそりゃ。ページ2

「わ、私はマルコス殿のように簡単には洗脳されませんよ。」

13の視線にたじろぎながらも余裕の姿勢を崩さないアダム。しかしその姿勢は、

「うおっ！」

『わ、ぐしゅ、だいじょーぶ？』

「……なっ!?」

僅か2秒で崩れ去る。

「転んだ姿とか、完全に幼女だよなあ。」

「言われてみれば……いや、しかし……」

それでもどうしても認められないと言わんばかりのアダム。

『ぐしゅ、たてる？』

「……悪い、手を貸してくれるか？」

『うん！』

「………ああ。ただの子供同士の戯れでしたね。申し訳ございません、13殿。私が間違っておりました。」

「わかりゃいんだよ。」

アダム、陥落。

『しゃっちん。』

「うおっ!?びっくりした！」

『しゃっちん、さっきからずっとAたちのことみてる。なんのはなししてたの？』

「それは俺も気になるな。幼女がどうとか聞こえてきたが……」

Aとグスタフが、13達に気付き声をかける。

「あー、Aちゃんにもきっちり教えとかねーとな。」

『？』

「いいか、A。よく聞け。」

『うん。』

「ぐったふは、幼女。」

「おいこら13。子供に何吹き込んでんだ。」

『ぐしゅは、ようじょ。』

「お前もリピートするな。」

「「グスタフ(殿)は、幼女。」」

「お前らもリピートするな！」

どこでそんな噂広まったんだよ……と頭を掻きながら呟くグスタフ。と、そこに。

「チェリーパァイ。通報があったのはこの辺りかしら？」

「げっ。」

「あ……」

ある1人の男の登場に固まる男性陣。

「あ、あれえ？誰が通報したの？」

「私ではありませんよ。誘拐事件は誤解だったのですから。」

「じゃあ13？」

「いや俺そんな馬鹿なことしねえよ!?」

「あ、あの、すみません……」

「「「「!?」」」」

背後から聞こえた声に振り向く4人。そこには、申し訳なさそうな顔をしたジャンヌが立っていた。

「そ、その、皆さんが、通報がどうとか話していたのが聞こえて、それで……」

「通報しちゃったの!?」

「はい……」

場の空気が凍る。状況を今一つ理解できていないといった様子のポロロッチョが口を開く。

「あら、通報は勘違いだったのね。」

「そ、そうそう！だから今日のところはお引き取り……」

「あら、つれないわねぇ。せっかくここまで来たんだもの。少し遊びましょ、チェリーパイ♡」

「に、逃げるぞ！」

「……フフ、逃がさないわよ♡」

……コンパスのヒーロー達が過ごすこのシェアハウスは、今日も平和だ。