ドラクエ8 ミーティア姫の大冒険 (ページ10)

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仲間『ゼシカ』ページ10

「あ〜暇ね…この村の周りの魔物もちっとも張り合いがないし。」
ミーティアと同い年くらいの女性が暇そうに机に突っ伏している。
ラプソーンを討伐し、兄の仇をうった今、特にやることがなくて暇だったのだ。
「よし。今日はヒャドを教えてこようかな」
魔法を覚えようと毎日頑張ってる小さな女の子に教えようと決意し、立ち上がる。
すると村が少し騒がしいことに気づいた。
「ん〜…？なんか騒がしいわね。なにかあったのかしら」
その女性は村で一番大きな屋敷から外に出る。
そして村が騒がしくなっている理由を一瞬で理解した。
村の男女関わらず皆がポカンとして見つめる美しい女性の存在に気づいたからだ。
その隣には背の低い少しだけ威厳を感じさせる男が立っていた。
彼女と男には見覚えがあった。
なぜか焦っているようで、村人達に必死になにかをたずねているようだ。
「ミーティア姫、トロデ王！」
手を振り話しかけるとミーティアとトロデは表情を明るくさせる。
「ゼシカさん！」
ミーティアはゼシカの姿を見つけるとたまらずゼシカに飛びつく。
ゼシカは驚きながらもミーティアの軽い身体を支える。
「どうしたんですか？」
「エイトが…エイトがさらわれたんです！」
本当はミーティアも不安だったのだ。
エイトが殺されてしまうのではないか、と。
そんな考えが浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返していたのだ。
「エイトが！？」
「話は後じゃ！次の仲間を呼びに行く！ゼシカ、お主もついてきてくれるな？」
ゼシカはうなずく。
「もちろんです！仲間のピンチに立ち上がらないわけないでしょ？それじゃぁ、行きましょ…あ、ミーティア姫、ちょっと待っててください！」
ゼシカは何かをふと思い出し自分の屋敷へと逆戻りしていく。
そして何かを手に持ってきた。
「プリンセスローブです。ミーティア姫にピッタリでしょ？」
ゼシカは慣れた手付きでミーティアにプリンセスローブを着せてあげる。
それはミーティアのために作られたのかもしれないというほど、サイズがピッタリだった。
「ありがとうございます、ゼシカさん！」
「ゼシカで良いですよ、ミーティア姫」
「分かりました、ゼシカ！」
ミーティアとゼシカは笑った。
「ゼシカ、わしからも礼を言うぞ。ミーティアは何も装備していなかったから不安だったんじゃ」
「いえいえ。役に立てて嬉しいです。」
その後、三人はリーザス村を飛び出した。