ドラクエ8 ミーティア姫の大冒険 (ページ3)

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サザンビークからの手紙ページ3

「エイト王子、今朝サザンビークから手紙が届いたんですが…」
「えっ」
仕事だと思ったがそうではなかったようだ。
エイトは使用人が差し出した手紙を受け取る。
「手紙…でもこれはトロデ王宛てなんじゃ…」
「いえ…裏面を見ていただくと分かるのですが。」
エイトは手紙をひっくり返す。
裏には確かに『王子エイトへ』と書かれていた。
差出人の名前を書く欄には『クラビウス』と書かれていて、サザンビーク王が直筆で書いたもののようだ。
エイトは慎重に封をあけて、中の文字を読んだ。
『トロデーンの王子エイト。元気にしているか？チャゴスはミーティア姫と結婚できなかった事を悔やんでいるようだが、あやつではミーティア姫を守る事は出来ないだろう。そもそも瞳に宿る力が、お前とは違う。だからチャゴスにはこれからもっと修行させようと考えている。』
「修行して変わるものなのかな…」と考えながら続きを読んでいく。
ちなみにエイトはチャゴスの事は最後まで好きになれなかった。
馬とはいえミーティアにムチをふるった時点でもう無理だった。
『…兄エルトリオがお前の父だとは…未だに信じられない。だが…あそこで婚約破棄をしなければ私は兄を裏切ってしまうような気がした。国より愛が大事だと教えてくれたのは他でもない兄だったからな…どうかミーティア姫を幸せにしてくれ。兄の想いを継いでほしい。クラビウス』
(言われなくてももちろんそうしますよ。両親の想いは俺がしっかり引き継ぎますから)
種族の違いから結ばれなかった両親の無念はエイトとミーティアによって果たされたといって間違いないだろう。
二人は天国でエイト達を見て喜んでいるはずだ。
ポケットの中のトーポが手紙を見ようとエイトの身体をよじ登って見る。
(グルーノさん、元に戻ればいいのに…)と考えるエイトをよそにトーポの姿のまま手紙を見終えて満足そうにポケットに戻っていった。
「トーポとエイト王子は本当に仲が良いですね〜」
使用人が笑う。
正体を知っているエイトは苦笑するしかない。