A Secret Contract２【JN×TH】 (ページ8)

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8. ページ8

TH「なにー？秘密の話？
ユンギヒョン、
プリンス持ちのプリンセスを口説いたら
バチが当たるよ」

『口説かれてないです、大丈夫です』

YG「もう一曲弾きてぇな」

ユンギさんはピアノの椅子を引いて、
即興で曲に混ざる。

サックス
ピアノ
ハスキーなボイス

オレンジの照明

ワイワイ話されてる知らない言語。

TH「姫、一曲一緒に踊ろうか？」

テヒョンさんは
またしても映画俳優みたいに
私に手を差し出した

『私と、距離を置きたいんじゃないんですか？』

TH「正確に言うと距離を置きたいんじゃなくて
距離を置かなきゃいけないんだ。
でも、今夜は忘れよう」

『……？』

TH「全部忘れて、一緒に踊ろう」

テヒョンさんの言葉に胸を打たれて、
テヒョンさんの手を取った

何にも苦しんでなさそうなテヒョンさんは
ずっと苦しんでた

友達がいっぱい知り合いがたくさん、
人懐っこい、なにも考えてないお気楽な人、

その印象はきっとテヒョンさんが
自分で作った自分の虚像だった

ゆるやかなしっとりしたジャズの音に
身を任せた。

私の腰にはテヒョンさんの手がある。

私の目の前にはテヒョンさんの顔がある。

それは全くのいやらしさもなく、

私達の間には穏やかな雰囲気だけがあった。

TH「この間は強引に帰してごめんね」

『いえ、』

TH「でもAちゃんは俺を頼るべきじゃないって
思ったんだ」

『……はい』

TH「ソクジニヒョンとは仲直りしたの？」

『…よりを戻しました、』

繋いであるテヒョンさんの左手が
ピクリと動いた

TH「そう」

『…はい、』

TH「でもさ、……
もし逃げ出したくなったら俺を使うといいよ」

『え？』

TH「俺がさらっていってあげるよ」

『なんでそんなこと』

曲が終わった瞬間にテヒョンさんは
私から離れた。

繋がれてた私の右手にはまだ
テヒョンさんの大きな手のひらの感覚
が残っていた

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