A Secret Contract２【JN×TH】 (ページ28)

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JK「さむ、
こんな日にデートとかしなくね？」

『グガが、調子乗って薄着だからでしょ』

ちなみにデートではなく、
完全なお仕事。

済州に着いた私とグクは、
荷物をホテルに預けて、
本来の目的の
2月号の旅行雑誌の
“済州でデートするなら”
ってテーマで、
お店でインタビューしたりご飯を食べたり、
アトラクションをする予定。

『やっぱり冬のデートだと、
みんなあったかいもの食べたくなるなら、
チゲ料理のお店とかどうかな。
ほら、この観光案内のパンフレットにも
載ってる、

JK「俺、字読めないから」

………読めないことはないでしょうが。

読みたくないだけでしょうが、

って言いたくなるけど、

グクの方に向けたパンフレットを

結局自分のバッグにしまった。

JK「本当に俺らがカップルになって
考えればいいんじゃない？」

『はい？』

JK「今日と、明日だけのカップル」

『グガはほんとにバカだね』

JK「寒いしお腹空いたし、
とりあえず、Aが言ってた
チゲ料理の店行こうよ」

『行き方とか事前に調べないと、』

JK「バスで156番に乗れば良いんでしょ？」

『え』

………字読めないとか言って、
ちゃんとパンフレットの中身、
読んでくれてたんだ、

JK「ほら、行くよ！今日限定の俺の彼女！」

そんな無邪気な顔で
そんな大きな声で
叫ばないでほしい。

とぅるん、ってした
黒髪の、まあるい頭のグクが
私の前を走って行く。

冬の朝、11時、
この島でも郊外に位置するここは、
同じ韓国なのに韓国のように思えなくて。

ソウルにいるだろうソクジンさんのことを
想うと、
私は随分遠くへ来てしまったように感じる。

JK「寒いよ！バカ！早く来て！」

………寒いのは、
私のせいじゃなくて
冬のせいなんだけど。

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