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TH「寒いね、手、つないでもいい?」
TH「ねぇ、行きたいお店ある?」
TH「少し座る?」
テヒョンさんはすごく優しい。
そのことは前から知っていたはずなのに、
こうやって一緒に出かけると、
本当に優しい人だと痛感する。
ソクジンさんも優しかった。
でもテヒョンさんとは
優しさの種類が違うように思える。
ソクジンさんは、、
手を繋いでもいいかなんて聞かないで
そっと私の手を繋ぐ。
私が行きたいお店は調べ上げてスマートに
連れて行ってくれる。
ヒールの靴で歩くのに疲れた私に、
履いてた靴を紙袋に入れて
新しい履き心地のいい靴を買ってくれる。
TH「あっ、えっと、コーヒー、
持っててあげる!」
片手にコーヒー、
片手に屋台で売ってるワッフルを持って
食べていると、
テヒョンさんが気付いたように
私のコーヒーを持ってくれた
TH「ごめんね、全然スマートに
できないや、こういうの」
『…でも、楽しいです。
久しぶりに緊張しないで男の人と
出かけてるから』
TH「……緊張してないの?俺と居て」
『………まぁ、、、、はい、』
TH「ふぅん、」
テヒョンさんは拗ねたように
口を尖らせて先を歩いてしまう。
12月に入って、
街はクリスマスムードだ。
ふと思い出す。
12月4日はソクジンさんの誕生日だ。
『ソクジンさんの誕生日には
何かするんですか?』
TH「うん。誕生日パーティーね。
母さんの時みたいに大規模にはやらないけどね。
親族だけのやつ。」
『そう、なんですか』
TH「どうして?気になる?」
『…』
TH「そうだね、俺の意思表示でもあるから、
Aちゃんには
ヒョンの誕生日パーティーに来てもらおうかな」
『え?』
TH「ヒョンの元カノとしてじゃなくて、
俺の彼女候補として来てくれないかな?」
『……え、?』
TH「あぁ、そうか。Aちゃんは
前に母さんにソクジンヒョンの彼女って
紹介されてたもんね。
それで急にヒョンと別れて、
この子、俺の好きな人なんだ、
なんて母さんに紹介したら、驚かれちゃうね」
『テヒョンさん、あの』
TH「友達って設定にしようか。ね?」
戸惑う私にテヒョンさんは
優しく笑いかけた。
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作者名:やきにくさん | 作成日時:2020年10月2日 7時