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『えっと……最後に、
ソウル大の学生にメッセージを
いただいてもよろしいですか?』
JN「…大きなビジョンのために
小さな努力を継続し、
流石ソウル大出身だ、と言われるような
人材になってほしい」
『………はい、質問は以上です。
貴重な時間をありがとうございました』
JN「舐めるのは、クセ?」
『え」
JN「さっきから唇、舐めてるから」
『あぁ、喉が渇いて』
不思議だ。
キム社長は
上品で気品があって
礼儀正しい優しそうな人なのに、
どうしてだろう。
私は、、
キム社長から見つめられると
キム社長の声を聞くと
息苦しくて喉が渇いて
手に汗が滲む。
まるで目の前に
私を食べようとしてる
オオカミを前にしているようで。
JN「ソン・Aさん」
そう言って一歩、
私にキム社長が距離を縮める。
私は呼吸を無意識に止めていた
「社長、10分経ちましたが」
秘書が扉を開けて言う。
JN「ごめん、あと2分延ばす」
冷たくそう言って、
また椅子に座ってる私の方を見下ろす。
ジリジリと距離を詰めて、
社長は
私の唇にのってあるティントを
親指で強く、ゆっくりと取る。
社長の親指には
真っ赤な私のティントが
キラキラと光る
JN「やっすいリップだね」
独り言のようにそう言った
私の唇は社長が強く、拭ったせいで、
ジンジンとヒリヒリと、麻痺して痛い
JN「そして君の肌の色にあまり合ってないね」
「社長、2分経ちました」
秘書のその声で思い出したように
私は息を思いっきり吸った。
苦しい、
この人といると、
息ができない、
『失礼しました、』
逃げるように社長室を出て、
会社から出ると、
さっきよりもひどく雨が降っていた。
私は傘もささず、
肺の隅まで酸素を送るように
雨に濡れながら
大きく息を吸った
.
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作者名:やきにくさん | 作成日時:2020年9月28日 0時