A Secret Contract１【JN×TH】 (ページ17)

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ヘリコプターで夜景を見た後、
ホテルのスイートルームに行った。

本当は
有名な外国人シェフが
このスイートルームにご飯を届けてくれて
2人で食べる予定だったけど、
私がもっと平凡なデートを望んだから、
ホテルの食材だけを運んで、
自分達で料理をした。

ソクジンさんは
料理もできるらしい。

手の込んだ韓国料理を作って、
私達は向かい合って食べる。

『料理もできるなんて、、、
ソクジンさんは何が出来ないんですか？」

JN「僕もそれを知りたいよ。
あまりに完璧すぎる男だから」

って言って口いっぱいに
キムチチゲを頬張る。
前から思ってたけれど、
ソクジンさんは
お箸でもナイフとフォークでも
上手に食べるし、
美味しそうに食べる。

『前から思ってたことがあるんですけど』

JN「ん？」

『私みたいな平凡な女子大生と
一緒にいることが世間にバレたら、
社長であるソクジンさんは
ダメージが大きいんじゃないですか？』

JN「僕にインタビューしてきたわりには
あんまり僕に
詳しくないみたいだね」

『え？』

JN「僕は世間的にどう
思われてもいいと思ってるタイプの人間なんだ。
プライベートと仕事、一緒に評価されるのは
韓国とか日本ぐらいじゃないかな？
ヨーロッパだと結構好き勝手やってる
社長とか御曹司ばっかりだよ」

『……はぁ、』

口の周りをナプキンで
そっと上品に拭きながら
ソクジンさんがいう。

JN「まぁ、僕の
親は結婚してもらいたいらしいよ。
財閥の娘さんと結婚したら
安泰だから婚約者にしなさいとか、
よくある話だけどね。
それをしちゃうと
結局ビジネスとしては不利になる。
自由が効かないことが多くなるからね。」

『なるほど、』

JN「僕の社会的イメージの話は
何にも気にする必要はないよ。
それ、食べないなら食べていいかな？」

残したキムチを
ジンさんは
銀色の箸で取って
大きい口を開けて食べた。

こういう話をするソクジンさんは
早口で、淡々と話して、
まるでデートじゃなくて
ただの仕事の一部分みたいで。
大事な話なはずなのに
大事だと思ってるのは
まるで私だけのような気分になってしまう。

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