【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ24)

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互いに合図しなくとも同時に踏み出す足。
利き手ではない左手で鉄パイプを握り締める。
あまり左手で振り回したことはないが、武器がない丸腰の状態よりはマシだ。

ガキン、と鉄がぶつかる重たい音。
使えない腕とぎこちない腕。
相手は手馴れているようにファイティングポーズをとる。

『…やばいな。』

一撃でへし折られた右腕。
正面から向かえばコテンパンにやられることは目に見えている。
…だからどこかで不意をつかなければ。

｢ふふ、今頃怖気付いちゃってるの？あんなに威勢よく睨んでいたのに。｣

『…怖気付いてない。絶対に倒すから。』

ふーん、と心底つまらなさそうな声が降りかかる。

一瞬目が逸れた瞬間、私は男との間合いを詰める。
それにいち早く気付く男。コンマ数秒もなかっただろう。

男に振り落としたパイプは軽々と左手でガードされ、そのまま右手で腹を殴ろうと拳を握っている。

だが、生憎私もやられっぱなしという訳にはいかない。私だって2人の兄に弟に負けず劣らず、いつも熊狩りをして食料を確保していたのだ。そこら辺の弱っちい大人よりも強いはずだ。

私の腹めがけて握られた拳が近づいてくる。
左手で掴まれた鉄パイプを軸にくるんと身体を捻ってスレスレで回避する。

そして、勢いよく振り落とした男は私に命中することはなくバランスを前に崩す。
その瞬間を見逃さずに男の頭に捻った勢いのまま頭回し蹴りを命中させる。

｢ゔっ………！！｣

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