【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ16)

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｢そこまでだァァァーー！！｣

悲痛に叫ぶひとつの声は良くも悪くもこの場の時を止める。エースとルフィ、そしてジンベエを船内にある医務室へと運び、甲板へと戻ってくると赤犬の前に立つ1人の兵士。

ピンクの髪を振り乱しながら懇願し泣き叫ぶ男が目に映る。

｢命がもったいだいっ！！｣

この言葉は酷く私の心に刺さる。

まるで赤犬の″徹底的な正義″とは正反対。
1人残らず蹴散らしていこうとする海軍に、必死に対抗する海賊。
どちらが″正義″でどちらが″悪″なのかわからないほど喉は乾くばかり。

1人の海兵は、情が湧いたのかもしれない。
次々と倒れていく海兵に海賊。
だが、海軍は欲をかいてしまったのだ。今ならまだ助けられる兵士を見捨てるほどに…。

彼は怒り、悲しみに震えていた。

しかし、彼の悲痛な思いを乗せた言葉に海軍大将などが納得するはずもない。

「…あ？誰じゃい貴様ァ、数秒無駄にした。正しくもない兵は海軍にゃいらん！！」

今の戦いを止めることなど、赤犬は許すはずもなくむしろ大事な数秒を無駄にしてくれた端くれの兵士に怒りの矛先を向けた。

マグマで煮えたぎる拳を1人の海兵に振り落とした…はずだった。

ドン！！という大きな爆発音。
その音と共に現れた男に皆が騒然とする。
赤犬と海兵の前に現れたのは、赤い髪、黒いマントといった誰もが知っている有名な男。

『…あれが、赤髪のシャンクス。』

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