【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ36)

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必死に説得した結果、渋々タトゥーを入れてくれた船長。……まあ、裸を見られるのは恥ずかしかったけど本来隠したかったものがあるからしょうがない。

ペンギンやシャチと同じように背中に大きく海賊旗のマークを入れてもらい、左鎖骨の下辺りには船長の指の付け根に彫られている″DEATH″という文字を入れてもらったのはもう何年前なのだろう。

『ん……、』

何か冷たい感覚が走ったことで、緩やかに動いていた時間が急にぼろぼろと剥がれ落ちる。

ぱち、と目を開いた頃にはいつものパイプ管が剥き出しの船内天井が映し出された。

ああ、今のは夢か……。
それにしても随分と昔のことを思い出すような懐かしい時間だった。あんな小さな兄弟を思い出すことなんて久しぶりだ。

｢起きたか。｣

横から聞こえる低い声。
目線を向けなくてもわかる。

『……ご心配おかけしました。』

身体中をぐるぐると巻かれる包帯で、どんな酷い怪我だったのか一目瞭然だ。船長は傷ついたクルーがいたらそのクルーの意識が回復するまで付きっきり。ずっとそばにいてくれるのだ。

今回もそれは例外ではなかったようで、イスに座りながら医学書を読む船長の顔には、いつも以上に深くクマがはっきりと出ていた。

ぺこ、と動かすと痛む身体を使い頭を下げると、気にするなと言わんばかりに軽くぽんぽんと撫でられた。

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