【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ4)

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｢っ、A！！！！！｣

ああ、ルフィの嬉しそうに鼻水と涙でぐちゃぐちゃになった顔。…酷く懐かしい。
私の存在を心に刻み込むためなのか、事実だと自分自身に言い聞かせているのか名前を連呼する弟。
ふふ、いつになってもルフィは泣き虫だな。こんなに背も身体も大きくなったのに心は全く変わっていないみたい。でも、それが凄く安心する。

｢…、Aっ……？｣

嘘だろ、と言わんばかりに首を横に振る兄。
何度目を擦ってもこちらが見えているのか、段々と滲む涙。当たり前でしょ、亡霊じゃないんだから。
そんな意味も込めて、随分と下にあるエースの黒髪を撫でると一気に溢れ出す。

『遅くなってごめんね。ルフィ、エース。』

少しだけ身体の向きを変えて2人の方へと顔を向けると、昔に戻ったかのように酷く歪む顔。
相変わらず2人とも泣き虫に変わりはないんだな…。
前会った時は同じ背丈程だったはずなのに、今はしゃがみこんでいる状態でも彼らが成長したことがわかる。それが嬉しくも、少し寂しい。

｢お前っ、…なんで生きて。っ…あのとき！死んだはずじゃ……？｣

頬に伝う大粒の涙。鼻から滴る鼻水も気にせずに｢信じられない｣と言わんばかりの表情。
そんな2人の顔に腹を抱えるほどの笑いが込み上げてくるが、今は我慢。
しかし、抑え込むのには限界があるため口の端を引き攣りながら人差し指を左右に動かす。

『チッチッチッー。私を侮ってもらっちゃあ困るなー。ちゃんと生きてますよー！！』

ほら、と近くにいるエースの元へとしゃがみ、濡れた頬を軽く引っ張り離すとパチン、と皮膚がぶつかる軽い音と｢あぁ。｣と嬉しそうに目を細める兄。

すると、後ろで大泣きしていたルフィも勢いを増したように口を大きく開けながらわんわんと泣き喚く。

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