僕達、女の子が苦手です２【BTS】 (ページ11)

今日:26 hit、昨日:13 hit、合計:792,462 hit

61.JK ページ11

『グク、ファスナー上げて？』

長い髪の毛を斜めに流して、
大胆に背中を見せて。
Aがそう聞いた。

その仕草だけで、
もう俺は今日一日やっていける
自信がなくなった。

心臓がもたない。

JK「うん、」

変に素直になれなくて、
平気ぶってしまう癖をなおしたい。

ファスナーを手にとって、
ゆっくりそれをあげると、
今まで当たり前だったこの距離が、
実はとても近いということを
急に感じた。

『ありがとう、
グク、今日なんか髪型違う』

JK「うん、ちゃんとしたつもりなんだけど、
…変？」

『うううん？素敵。じゃ、行こっか？』

なんでそんな言葉が
スラスラ言えるんだろう。

素敵、
とか、
ジミンヒョンに言った、
お兄ちゃんじゃなかったら
好きになってたかも、とか、
俺らと
多分言葉に対する重みが違うのかな

俺はそんな簡単に、
好き、とか言えない。

TH「会場までジンヒョンが車で
送ってくれるって」

完璧にタキシードを来たテヒョイヒョンの
隣に俺は並びたくない。

俺も俺でそれなりに
カッコいい男だっていうのは、
周りの女の子の反応を見れば
まぁ、そうなんだろうなぁって思うけど、
テヒョンイヒョンには敵わない。

新しく綺麗に染められたテヒョンイヒョンの髪の銀色が眩しく光った。

会場に着くと、
中にはこれでもかってくらい大きい
シャンデリアがあって、
俺は思わず口を開けてそれを見上げた。

『ねぇ、ずっと気になってたけど、
テヒョンのその新しい髪色、
何色なの？』

TH「多分銀？グレー？青？わかんない」

ミルクティー色だった
テヒョンイヒョンの髪は
すごく神秘的な色に変わってて、
それが余計にテヒョンイヒョンが
人間ぽく見えなくさせていた。
どこかの妖精みたいだ。

『ふぅん？』

TH「え、//」

Aがテヒョンイヒョンの髪に触れた。
そんなこと、ヒョンは今までの人生で
多分された事がないんだろう。
目をパチパチさせていた。

『私には銀に見える。じゃ、行こっか』

エスコートするのは男の役目なのに、
俺達はAの後を追いかけるっていう、
いかにも頼りない感じになってしまった。

最初はテヒョンイヒョンとAが踊る。
その後に俺とAが踊る。

時間ピッタリになって、
音楽が流れた。

テヒョンイヒョンは緊張してるのだろうか。
していないのか。
無表情だから、ヒョンがどんな気持ちか
俺にはわからなかった。

.